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あの人ホント平成だよね、と言われる時代の新しい組織
平成が終わり新しい時代が始まりはじまります。「あの人は、典型的な昭和のサラリーマンだよね」、だとか、「ウチの会社はめちゃくちゃ昭和だから」、などというとき、昭和という言葉は「時代遅れ」という意味で使われていますよね。では、平成が終わろうとするいま、時代遅れでないのはどんな人や組織なのでしょうか?
「年功序列」に対して「成果主義」。「会社は家族」に対して「仕事とプライベートはしっかり分ける」。「義理人情」に対して「データと理論」。「昭和」に対する「平成」のイメージ、つまりイマ風の人や組織のイメージとは、大体そんなところではないでしょうか。しかし現時点においては、イマ風であるこれらの価値観も、もちろん今後もずっとイマ風であるわけではありません。
そう、いまでは時代遅れになってしまった昭和な価値観も、その昔はイマ風であったはずなのです。私たちはみんな、無意識に「色眼鏡」をかけて世界を見ています。その色眼鏡とは、一定の数の人が共通して持っている価値観です。大多数の人がかけている色眼鏡が変わることを「パラダイムが変わる」と言います。そんなとき、古い色眼鏡をかけて世界を見ている人や組織は前時代的だ、と言われるようになってしまうのです。
色眼鏡という例えを使いましたが、文化人類学の世界では、文化を色で例える研究者がいるそうです。「ティール組織ーマネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現」(英治出版刊)の著者フレデリック・ラルーもこれに倣い、これまで人類が経験してきた組織のあり方を色で表現しています。原始社会の組織である「マゼンダ(赤紫)」。ボスが全員を暴力的に支配する組織「レッド」。軍隊組織に代表される「アンバー」。成果主義や合理主義を掲げるイマ風の組織は、ここでは「オレンジ」と呼ばれています。
そんなオレンジ組織全盛の現代にあって、「グリーン」や「ティール(ヒスイ色)」と呼ばれる、新しい価値観を持つ組織が登場し始めてきています。そう、ティール組織のティールとは、色の名前なのです。
グリーン組織はオレンジ組織とティール組織のちょうど中間のような性格を持っているので、ティール組織を紐解いて行くことで、グリーン組織の姿も自然と見えてくるでしょう。
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