マーケティングはもはや組織の一機能ではなく、一つの思想である

【前回】「企業にとって不可欠な広告は、消費者にとっても「価値」があるのか?」はこちら

あらゆる組織に共通するマーケティングの機能とは?

画像提供:shutterstock

「カスタマーマーケティング」という名前を聞いて、どんな仕事をしているセクションを思い浮かべるでしょうか。英語圏の消費財メーカーでカスタマーマーケティングというと、一般的には小売企業に対するマーケティング活動を意味します。ボリュームインセンティブ(仕入れ数量に応じた割引)の仕組みを考案したり、なるべく目立つポジションに自社商品を陳列してもらうための提案を企画したりする活動です。

消費財企業には、大きく3つのマーケティング機能があります。1つ目は、コンシューマーマーケティング。これは商品コンセプトの開発やメディアでのコミュニケーションを中心とした、消費者、つまり「使う人」を対象としたマーケティング活動です。

2つ目は、ショッパーマーケティングと呼ばれる機能です。店頭で商品を選ぶお客様、「買う人」に向けたマーケティング活動で、POPの作成やトライアルセットの企画などが典型例です。同じお客様でも、商品を利用する「コンシューマー」の顔と、店頭で商品を選ぶ「ショッパー」の顔をあわせもっています。また、商材によってはコンシューマー(ドックフードなら犬)とショッパー(飼い主)がまったく異なる場合もあります。

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井上 大輔(OFFICE pianonoki マーケター)
井上 大輔(OFFICE pianonoki マーケター)

OFFICE pianonoki マーケター。
ヤフー 、ニュージーランド航空、ユニリーバでデジタルマーケティングの責任者を歴任し現職。advertimesコラムニスト。
ツイッター:@pianonoki
著書に「デジタルマーケティングの実務ガイド」

井上 大輔(OFFICE pianonoki マーケター)

OFFICE pianonoki マーケター。
ヤフー 、ニュージーランド航空、ユニリーバでデジタルマーケティングの責任者を歴任し現職。advertimesコラムニスト。
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