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広報・PR担当は黒子? いやいや、もっと自分の仕事を自慢しよう!

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優れた仕事の積み重ねで、業界そのものを魅力的に!

Q:PRアワードでは、どんな仕事に出会い、どんな仕事を評価したいと考えていますか?

吉宮:基本となる審査基準は4つです。すべての基準を満たしているに越したことはありませんが、アイデアやストラテジーなど、特定の項目が非常に尖っているケースも評価しようと話しています。

嶋:審査を通して、みなさんが「こんな仕事、自分にはできない」と嫉妬したり、「こんな仕事を自分もしたい、いや、もっといい仕事してみせる」と奮起するような仕事と出会いたいですね。審査員団の責任として、そういう魅力的な仕事を評価したいと思っています。予算規模などは、関係ありません。

基本となる4つの審査基準。①Strategy & Research(課題解決のための戦略性)、②Idea(課題解決のための独創性)、③Execution(活動内容の専門性または完成度)、④Documented Results(目標に対する直接的・間接的成果、社会またはPR業界への影響力の高さ ※ただしパブリシティの広告換算は禁止)。

吉宮:お金のない取り組みだったからとエントリーを諦めたり、恥ずかしがったりする必要はまったくないですよね。かえってそのほうが、アイデアが優れている、あるいは成果が出ているケースもあります。アワードという機会を生かして、ご自身の仕事をいったん棚卸ししてテーブルに並べていただきたいです。

嶋:そうですね。繰り返し言いますが、PRパーソンは、恥ずかしがらずに自分の仕事を「自慢」してください! そのためにPRアワードをうまく使ってほしいです。僕たち審査員も、集まった仕事の多様性やこんなことまでPRでできるんだ、ということをもっともっとPRしていくつもりです。そういったことの積み重ねで、ゆくゆくはPRパーソンの働き方やビジネスモデルも変わっていき、学生の人気就職ランキングに入る日が来る。僕はそういう「野望」を抱いていますね。

(聞き手:伊澤佑美)

嶋 浩一郎(しま こういちろう)
博報堂ケトル
代表取締役社長 クリエイティブディレクター/編集者

93年博報堂入社。コーポレート・コミュニケーション局配属。企業の情報戦略、黎明期の企業ウェブサイトの編集に関わる。01年朝日新聞社に出向。スターバックスコーヒーなどで販売された若者向け新聞「SEVEN」の編集ディレクター。02年~04年博報堂刊行「広告」編集長。04年本屋大賞立ち上げに関わる。現NPO本屋大賞実行委員会理事。06年既存の手法にとらわれないコミュニケーションによる企業の課題解決を標榜し、クリエイティブエージェンシー「博報堂ケトル」を設立、代表に。09年から地域ニュース配信サイト「赤坂経済新聞」編集長。11年からカルチャー誌「ケトル」編集長。12年下北沢に書店B&Bをヌマブックス内沼晋太郎氏と開業。11年、13年、15年のカンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバルの審査員も務める。

 

吉宮 拓(よしみや たく)
プラップジャパン
執行役員 第2コミュニケーションサービス本部 本部長代理 メディアトレーニング シニアトレーナー

PRコンサルタントとして20年以上にわたり企業・団体の広報活動を支援。担当業界は食品、飲料、製薬、医療機器、IT、精密機器、自動車、電力、不動産、航空、コンサルティング、教育・出版、金融、アパレル、自治体など幅広い。製品回収や企業不祥事など危機管理広報の経験も豊富に持つ。近年は戦略企画部門の責任者として新規プロジェクトの広報戦略立案に従事した。2016年1月から現職。
メディアトレーニングを通じて企業トップや経営幹部へのコンサルテーションにも携わっている。