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広報・PR担当は黒子? いやいや、もっと自分の仕事を自慢しよう!

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PRパーソンは、領域を飛び越える「勇気」を!

Q:PR業界にはどのような可能性と未来があると思いますか?

吉宮:今のビジネスには、社会に寄り添う姿勢が必要とされています。ビジネスや商品、コミュニケーションプランに、社会的な価値があるか、意味があるかを「見極める力」が欠かせなくなっているんです。

つまりPRの本来の意味である「パブリックリレーションズ」の力が機能しやすい世の中になっている、ということですね。これによって、PRパーソンの活躍の場はますます増えるでしょうし、すでに成果も出ているはずです。パブリシティだけが、PRパーソンのできる技だと思われていると、もったいない! エントリーを通じて、PRパーソンのいい仕事の顕在化につなげてほしいですね。

嶋:その通りです。パブリシティは手法の一つで、PRのプロにとっては、歯磨きと同じくらいの「基本」です。今は異種格闘技戦の時代。企業や団体がコミュニケーション・プランニングをする時、依頼相手はどんどん多様化していて、総合広告代理店もデジタルエージェンシーも、PR会社もイベント会社も、同じ土俵に立っています。そのとき選ばれるためには、PRパーソンならこんなことができる、ということを世の中に示しておかなければなりません。

吉宮:かつては、私たちの中にも「広告ではないフィールドこそが、PRパーソンのアイデンティティ」という意識があったと思います。もちろん、メディアやジャーナリストの視点はPRパーソンにとって要の武器ですが、そこだけに終始してしまうと自分たちの仕事を小さくしてしまいます。もっと、フィールドを広げていけるはずだし、その一線を越えていくようなチャレンジをしていかないとダメですよね。私たちには、「飛び越える勇気」が必要です。

PRのフィールドは限られているという、内外の思い込みを飛び越えて仕事をすべき、と議論が白熱。

嶋:「PRパーソンには、こういう仕事しかできない」という、自分や周りからの勝手な思い込みを捨て、テクノロジーとPR、デザインとPRというように、仕事の領域を飛び越え、どんどん融合していかないとダメですよね。かつては、メディアを買い、広告枠を通して企業側のメッセージを伝えていくのがコミュニケーション手法の主流だったので、メディアの購入権を持っている総合広告会社が強かった。

でも今は違います。オウンドメディアだって自由につくれる時代なので、メディアを買うという手法に固執する必要性は薄れました。それよりも、商品やサービスを売れるようにしてくれるなら、手段は問わない。課題が解決され、目的が達成されるなら組む相手は誰でもいい、という時代になってきています。ニュートラルな発想が求められる今こそ、PRパーソンの真価が問われる時です。

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