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ハインツ日本が「レシポ!」とコラボ、ハンバーグソースと精肉のセット購入で売上アップ

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“掲載すると、商品が売れる!”とメーカーが注目するWebサイト「レシポ!」。掲載商品の購入レシート画像を送るだけで、ポイントが還元されるサービスだ。ハインツ日本はデミグラスソースやハンバーグソースのプロモーションで、この「レシポ!」を活用。精肉とのセット購入を促すことに成功した。「レシポ!」がなぜ成果を出せるのかという秘密に迫った前回に続き、今回はハインツ日本 岡部耕二氏とニジボックス 美園直人氏に具体的な事例について話を聞いた。

ハインツ日本 マーケティング本部 家庭用ドライ商品 カテゴリーマネージャー 岡部 耕二氏(右)、ニジボックス メディアプロデュース事業部 レシポ!営業グループ グループリーダー 美園 直人氏(左)。

デミグラスソースの初回購入をどう促す?

—ハインツ日本が「レシポ!」を活用した背景から教えていただけますか。

岡部:私が所属しているマーケティング本部 家庭用ドライ商品の担当領域では、デミグラスソースやホワイトソースの缶詰、ハンバーグソースのパウチなどを扱っています。これらは当社がカテゴリートップシェアで、中にはシェアが80%を占める商品もあります。ただ、そもそもこれらのカテゴリー自体の市場規模が小さく、購入経験率も低くなっています。

そこでマーケティングのアプローチとしては、競合他社からシェアを奪うのではなく、いかにカテゴリー未経験の消費者に商品を試してもらえるかがポイントになります。

— 「レシポ!」でポイント還元することで初回購入のハードルを下げた、ということでしょうか。

岡部:はい、そうです。しかし購入経験率の低い商品にただポイントをつけても、大きな成果は期待できません。なぜなら、多くの消費者の生活にまだ入りこめていないからです。

ただ一方で、これらクッキングソースを使う際に必要となる素材そのものである「牛肉」や「合いびき肉」などの精肉はどのご家庭でも使われています。そこで裾野の広い精肉をフックに該当商品を一緒に買ってもらうことで、ポイント還元するキャンペーンとしました。この仕組みであれば、どの消費者の方にとってもトライアルのハードルが下がると考えたからです。

「レシポ!」。月間アクティブユーザー数はスマホで36万人、PVは380万(2016年5月時点)。男女比は女性が8割で専業主婦やパート主婦が多い。

美園:「レシポ!」はユーザーがWebサイトに掲載された商品を店舗で購入して、そのレシートをスマホで撮影してデータ送付することでポイント還元されるサービスです。今回であれば、レシートの明細に該当商品と精肉が記載されている場合にポイント還元しました。レシートを発行できる店舗であればどこでもキャンペーン対象にでき、店頭のオペレーションに負荷をかけないのが強みです。

—小売・流通を介さずに、キャンペーンを仕掛けたわけですね。

岡部:はい、そこは我々が「レシポ!」を評価したポイントですね。調味料やソースは、精肉など生鮮食品と店頭で併売されることで売上が格段に伸びます。当然これまでも実施の経験はありますが、店頭オペレーションの兼ね合いもあって規模は限定的なものに留まっていました。そんな時にニジボックスさんから「レシポ!」について聞き、これまで考えていた問題が一気に解決する方法だと、飛びつきました。

美園:ありがとうございます。既に生鮮食品での特売施策を行っていた当社とハインツさんの思惑が一致したのが大きかったと思います(ニジボックスではハインツが施策を行う以前から「肉祭り」と題した、精肉の特売施策を独自に実施)。

他の食材と一緒に購入していただくことで小売・流通の総単価も上げることができ、ユーザーも含めて関連する全ての人たちにメリットのある試みでした。ニジボックスにとっても、他社にぜひトライしてほしい先進事例になったと感じています。

—どのぐらいのポイントを還元されたのですか。

ハインツ日本 マーケティング本部 家庭用ドライ商品 カテゴリーマネージャー 岡部 耕二氏

岡部:挽き肉は安価でハンバーグという日常メニューが主用途のため、ハンバーグソースと一緒に買うと100~150円程度をポイント還元しました。一方でデミグラスソースはビーフシチューという「ハレの日メニュー」がメインの用途のため、メリハリをつけて500ポイントという大きな還元率を設定しました。

美園:2015年のボジョレーヌーボー解禁時期には、デミグラスソースと牛肉をセットで購入された人に高ポイントの還元施策を行ったのです。ソースだけで考えたら、実質無料になってしまう返金率ですが、ハレの日のメニューとしてまずは試していただくことを優先して踏み切った経緯があります。

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昨年実施のバナー

—商品が実質無料になるポイントが必ず還元されるなんて、すごいキャンペーンです。

岡部:ビーフシチューは「ハレの日メニュー」なだけに材料費がそこそこ掛かります。この位のインパクトがあるインセンティブが必要だと考えました。手前みそにはなりますが、味には絶対的な自信がありますので、一度試していただければ次はファンになって継続的に買っていただけると考えています。実際に、この施策による売上への貢献は高かったです。

美園:ハインツさんの商品が使われていなくても、ハンバーグやビーフシチューなどのメニューとしての機会は既に一定のボリュームがありますので、例えば10回のメニュー機会で1回しか使われていなかったものが1.5回になるだけで、カテゴリーにとっては大きな売上アップにつながります。小売店様も客単価のアップにつながるため、継続していく意義は大きいはずです。

次ページ 「成果につながった鍵は告知方法にも」へ続く



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レシポ!:https://recipo.jp/
レシートマーケティングについて:https://products.recipo.jp/