【前回の記事】「みなさんは「消費者、生活者、顧客、ユーザー」のどの言葉を使っていますか?」はこちら
アンバサダーやファンを軸にした取り組みについての考え方をまとめた書籍『顧客視点の企業戦略-アンバサダープログラム的思考-』を宣伝会議から3月1日に出版しました。この本には豊富な事例を始め、実際の運用で参考になる「実践レポート アンバサダーの体験設計」も収録。この1冊で最近注目されているアンバサダープログラムに関する理論から実施に至るまでわかる書籍です。そこで出版記念として、書籍ではお伝えきれなかった内容を、しばらくコラムで書かせていただきます。
普段使っている言葉の意味を考えたことはありますか?
前回の
(みなさんは「消費者、生活者、顧客、ユーザー」のどの言葉を使っていますか?)では、普段使っている「言葉」という観点から、今のマーケティングがいかに「新規顧客」に向けられているか、について考えてみました。
アンバサダープログラムの本質は「既存顧客」を大事にする点にあります。つまり、今までのマス・マーケティングが新規顧客をいかに獲得するかに注力しているのに対して、「今買ってくれている」お客さまを大切にしようという発想が原点にあるのです。これはいわば今のマス・マーケティングが目指している方向とは真逆の考え方と言えます。
今回のコラムは前回に引き続き、私たちが日常的に使っている「言葉」に着目しながら、今のマス・マーケティングがいかに新規顧客獲得に偏っているかを考えてみたいと思います。
さて、アドタイの読者のみなさんは、広告やマーケティグ業界で日常的に使われている用語の多くが戦争・軍事用語だということをご存知でしょうか。おそらくベテランの方はご存知だと思います。一方、仕事の言葉は日常的であるがゆえに、本来の言葉の意味を詳しく考察しないまま、忙しく毎日を過ごしている方も多いのではないでしょうか。
