コラム

ビデオコミュニケーションの21世紀〜テレビとネットは交錯せよ!〜

「72時間ホンネテレビ」が示した可能性を遠回りしながら考える

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AbemaTVが褒めちぎられているので、あえて水を差す

「72時間ホンネテレビ」盛り上がりましたねー。説明は不要だと思います。放送中からネットの話題は、AbemaTVのこの番組で持ち切りです。しかもどの記事もどの記事も褒めまくり。褒めちぎりまくっています。いろんな側面からいろんな題材で褒めています。

やはり視聴数が7400万という点が、まず褒める題材のトップですね。他にも3人が初めて取り組んだTwitterやInstagramがあっという間に莫大なフォローを集めたことも褒めちぎられています。

もうひとつの側面、私はこっちの方が大事だと思いますが、これまでのテレビのタブーを打ち破った、という褒められ方もある。雑誌「AERA」はAbemaTVを大特集し、藤田社長のインタビュー記事に、こんな見出しをつけています。

「しがらみ」を疑ってます

カッコいい!新しいテレビの主役がテレビについて語る際に「しがらみ」をキーワードにしている。サイコーじゃん。ちなみに、この特集の後ろの方で私も少々コメントして盛り立てています。

そんな風にヒーロー扱いのAbemaTVですが、私も「72時間ホンネテレビ」に期待していました。“新しい地図”を掲げる3人が初めてネットで自由に何かをやるんだろうと。ただ、実際に見たら、私は正直つまらなかったです。

藤田社長の別荘を訪れて、「ホンネ」のトークをすると思ったら、次々にゲストが来てパーティになっちゃった。しかも地上波テレビによく出てくるタレントばかり。新しいテレビが見られると思ったのに、「なんだこれ、ただのテレビじゃないですか」と。

私の主観も入っていると思いますが、地上波テレビに比べると、ずいぶんグダグダ。はっきり言って、準備不足の27時間テレビを見させられているような気分でした。10分間も続かなかった。

そのあとも、72時間の間に何度も時々開いてみるのですが、いつ見てもグダグダとしか思えない。ガマンして見ていたら森くんが出てきて、ようやくホンネテレビになったらしいのですが、残念ながらそのタイミングに出会えなかった。この週末はかえって地上波テレビを見て、久しぶりに「日立 世界ふしぎ発見」を見たら面白いので、感心しちゃったほどです。なんだ、地上波テレビ面白いぞ!

だから週明け、くそみそに批判されるのだとばかり思っていたら、喝采の嵐だったのでびっくりしました。これはイメージ戦略によるものだと思います。中身より、包み紙がよくできていた。藤田社長の作戦勝ちですね。しがらみから逃れられない旧態依然とした地上波テレビに対し、常識を打ち破るヒーローのポジションを獲得したのです。

さて、そんな風にあまりにも世論が褒めちぎるので、ひと通り各メディアが誉めそやし終わったこのタイミングで、まずは水を差すようなことを書いちゃおうと思います。

まず、水を差したいのが7400万視聴という数値です。

次ページ 「7400万という数値が持っている価値とは?」へ続く

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