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コラム

椎木里佳の「JCJKの生態と欲望」研究所

星遊国際×椎木里佳対談「15億人の市場規模を誇る、中国インフルエンサー事情」

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株式会社AMF代表取締役・椎木里佳が、若者のトレンドをご紹介する本コラム。今回のテーマは、“中国インフルエンサー事情”です。

現在日本でもインフルエンサー・マーケティングの重要性が浸透しつつあります。SNSやライブ配信で、多くのフォロワーを持つインフルエンサーを利用する施策は、ダイレクト・マーケティングの一つの大きな柱になりつつあるといっても、過言ではありません。

そんなインフルエンサー・マーケティングにおいて、圧倒的な市場規模を持っているのが、中国です。今回は中国の“インフルエンサー事情”に詳しい、星遊国際のMaxi Kuan(以下、Maxi)さんにお話を伺いました。

国による規制が、SNSマーケティングを育む。

椎木:まずは、簡単に自己紹介をお願い致します!

Maxi:はい、僕は元々東京に10年間くらい住んでいて、最初はIT系でセールス・エンジニアとして働き、最後は越境EC(国際的なECサイト)のスタートアップを友達と一緒にやっていました。

2013年ごろに故郷である台湾に戻り、対日系企業のコンサルをしていた際に、インフルエンサーを使ったマーケティング事業もやっていて、その経験からC CHANNELさんと一緒に中国関係の開拓と、インフルエンサーの管理をしていました。

現在は対中国に特化したインフルエンサーの育成とマネージメント、マーケティングサービスを行う会社に改めて参画しています。現在中国で加熱している人を軸としたライブ配信やWeibo、Eコマースをフル活用したサービスです。そういったインフルエンサーを使ったサービスでは中国は一番進んでいるので、そこで学んだ事を台湾や日本でも活かしていこうと思っています。

椎木:ありがとうございます。中国が最先端とのお話がありましたが、確かにSNSやライブ配信における中国の市場性は非常に高いというのが、一般認識かと思います。

反面FacebookやTwitterなどが規制されているという状況が、私たちにはなかなか想像しづらいのですが、中国の方々はどのように考えているのでしょうか?

Maxi:受け入れている状態ではあります。もちろんTwitter・Facebook・Instagramなどの存在は知っています。ただ「それを許可するかどうかは政府が決めること」というのが前提としてありますので、判断は委ねているような状況です。

中国にはこれらに代わる「Weibo」「Wechat」、ECサイトの「淘宝(タオバオ)」といった独自のサービスがあり、それだけで十分生活できます。

椎木:国外の人と繋がろうとしなければ、中国国内では国内のSNSで十分通用するわけですね。

それぞれどのような役割を担っているのですか?

Maxi:Weiboは、写真を撮って加工して、それをテキストに乗せて発信することができるため、Facebook・Twitter・Instagramすべての特徴を併せ持つようなSNSです。国営に近い“モンスター企業”なので、SNS周りの基本はすべてここからスタートすると言っても過言ではないかもしれません。

椎木:ちなみになんですが、中国にもいわゆる「裏アカ」ってあるんですか…?

Maxi:あります!しかも、それ専用のスマホまで出ているくらいですね。例えば同じスマホでInstagramアプリを2つインストールして、それを使い分けられるんです。アカウントを切り替える必要すらありません。

次ページ 「白熱する、中国のライブ配信事情。日本と中国にある“決定的な違い”とは?」へ続く