資生堂アメリカのJWALK買収に見る、クリエイティブを重視する新しい組織の形

JWALK
Co-Founding partner 
Doug Jacob氏、Michael Lastoria氏

 

9月24日から10月1日の日程で実施した、米ニューヨーク視察研修ツアー「Business Creation Lab. in New York」。6日間の視察を通じ、時代の変化に合わせて新たなビジネスモデルの確立に動く先進企業の動きを捉えるとともに、日本の広告界が目指すべき方向性を探りました。アドタイでは、視察団が訪問した注目企業について、レポートを順次公開していきます。
また『宣伝会議』2018年1月号(12月1日発売)には、レポートの総集編を掲載します。こちらも、ぜひご覧ください。
左から、共同創業者 ダグ・ジェイコブ氏、ミカエル・ラストリア氏。

資生堂アメリカが2017年2月に買収したJWALKは、2010年にダグ・ジェイコブ氏、ミカエル・ラストリア氏等によって設立されたクリエイティブエージェンシーだ。社員数は40人。ブランド構築とデジタルコミュニケーションに強みを持ち、ビューティ・ファッション・消費財カテゴリーを中心に多くのクライアントを抱えている。

参考:資生堂アメリカがクリエイティブエージェンシーJWALKを買収

ジェイコブ氏、ラストリア氏の2名は、異色の経歴の持ち主。買収のタイミングで資生堂アメリカのチーフ・クリエイティブ・ディレクターに就任したジェイコブ氏は、大学卒業後すぐにスタートアップを立ち上げ、ナイトクラブの経営なども手がけていた。一方、ラストリア氏はメディアビジネスのスタートアップを起業し2006年に売却、最近では新しいファストブランド「&Pizza」の共同経営者になった。2人とも、起業や企業経営を経験してきた事業家なのだ。

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2つのブランド構築を皮切りに、包括的なクリエイティブパートナーへ

資生堂は2010年、サンフランシスコの化粧品会社・ベアエッセンシャル社を買収し、ミネラル化粧品の「bareMinerals(ベアミネラルズ)」、メーキャップの「Buxom(バクソム)」という2ブランドを傘下に収めた。JWALKは創業以来、この2ブランドのソーシャルメディアおよびデジタルコンテンツ、グラフィック、パッケージなどの企画制作を手がけてきた。

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