今回で4回目の開催となり、国内外から多くの来場者を集めている。
社会で機能するアートサイエンス
大阪・あべのハルカス展望台「ハルカス300」で開催された「CITY LIGHT FANTASIA by NAKED ‒NEW WORLD‒」は、展望台から見える夜景とプロジェクションマッピングを組み合わせた体験型イベント。今回の演出テーマは、「NEW WORLD」だ。「都市とはアートである」というコンセプトをもとに、「大阪の未来都市」 をモチーフにしたストーリーが空間の中で展開される。
今回はプロジェクションマッピングだけではなく、スモークやレーザーも活用。頭上にオーロラ、足元に雲海をつくり出し、風車を吹いたり、床の上を歩いたりすることで雲や霧が晴れるというインタラクティブなコンテンツも導入されている。
「NEWWORLD というテーマは、あべのハルカスという場所で、今回の取り組みだからこそ意味があるんです」と話すのは、ネイキッド代表で、大阪芸術大学客員教授である村松亮太郎さん。本年度は、村松さんと同大学アートサイエンス学科の学生、さらに高校生による創造性を育む実践型プロジェクト「0×0=無限大プロジェクト」の一環として進められた。学生たちは半年近くかけて企画や構成、実制作の一部を担っている。
「NEW WORLD」というテーマに込めた思いを、村松さんは次のように話す。「大阪と言えば、新世界。まさにNEW WORLDであるのはもちろんですが、ここは1900年代初頭に、遊園地ルナパークがあった場所。ルナパークは当時の最先端技術であるネオンアートを駆使した施設だったと聞いています。では、現代における最先端技術を使い、現代のルナパークとなる場所で、アートサイエンスをもってNEW WORLDをどう表現していくべきか。それが学生たちと作品を作る上で根幹となりました」。
制作において、村松さんが重視したのは「コミュニケーション」だ。コミュニケーションといっても、PR的な施策やスタッフ間でのやりとりを指しているのではない。
「リアルな場での表現だからこそ地域との関わり、観客の参加・体験、さらにはSNSなど、さまざまなコミュニケーションを取り込んでいく必要がある。そこに、この作品の価値とこれからのアートの可能性があるのではないかと思いました」。
村松さんが教鞭をとるアートサイエンス学科は、2017年春に大阪芸術大学に新設されたが、「アートサイエンス」の定義は世の中で定まっていない。しかし村松さんは今回の取り組みを通して、アートサイエンスの在り方が見えてきたという。
「アートサイエンスとテクノロジーは切り離せない関係。でも、テクノロジーを使った表現=アートサイエンスということではないと、僕はとらえています。その表現は社会との関わりの中で生まれてくるもの。社会が求めているテーマを、世の中の機能するかたちにつくりあげていくことこそ、アートサイエンスがこれから果たすべきことではないかと思いました」。
村松亮太郎さん
アーティスト/大阪芸術大学客員教授
編集協力/大阪芸術大学
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