現実に起きている事象からいかにストーリーを語るか
5月下旬に日本では緊急事態宣言が解除されたこともあり、6月に入ってこれまでのネガティブな引き籠りムードが一転。回復に向けたポジティブなムードへと変わりつつあります。一方で自粛要請の緩和から外出が増えるにしたがって、第二波を懸念する声も上がりつつあります。
ただ日本においては緊急事態宣言も実質的に1カ月強の期間にとどまり、米国や欧州のような多くの死者を出すような最悪の事態は現時点では避けられており、人々のメンタルに与える影響は比較的小さいものだったのかもしれません。
しかしながら、今年の3月から5月までの3カ月間に注目すると、昨年の日本の経済活動とはまったく違う状態であっただけでなく、短期間のうちに人々の価値観や行動は変化していると言えます。そして一見、単発的に見える事象も俯瞰してみると、そこにはひとつの流れが見いだせるのではないかと考えています。
私自身はマーケターとして、このような変化の部分に注目して
してきました。そして新しい情報を入手するたび、それが実際にどのような影響を及ぼしているのかを想像することが、この期間の習慣となっていました。そしてそれを人に伝える場合には、どのようなストーリーとして伝えるべきか。情報から得られるインサイトとコロナ禍の影響を結びつけて発信しようと努めてきました。
