最新のテクノロジートレンドに触れることができる、世界最大規模のテクノロジーカンファレンス「CES」。今年は日本時間1月11日の午後9時に、完全オンラインでスタートしました。本稿では、江崎グリコの玉井博久氏が速報で注目ポイントをレポートします。
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今必要なのはフレキシビリティ(柔軟性)
今回のオールデジタルのCESの運営を支えるマイクロソフトのCEO サティラ・ナデラ氏は、「今私たちが必要とするのは、フレキシビリティ(柔軟性)だ」と言います。コロナパンデミックの状況下でどう人々とコラボレーションするか、どう学校教育を進めるのか、どう健康を確かなものにするか。そういったことに柔軟に取り組んでいく必要があるということです。オールデジタル開催のCES2021も、そのフレキシビリティのひとつの表れだと言えます。
フレキシビリティが必要なのはパンデミックに対してだけではありません。
私たちはパンデミック以外にも経済の低迷、人種問題、気候問題など他の問題を抱えています。こうした様々な課題に直面する中、どう柔軟に対応していくのか。そのひとつの答えとして、P&Gのチーフブランドオフィサーであるマーク・プリチャード氏は、Teamsによるプレゼンテーション(イベント終了後までオンデマンド再放送はなし)において、「ディスラプションに対して自分たちがリードする側に立つことで乗り越えていく」と話しました。
P&Gは4つの「正しいアクション」で成長
具体的にどうリードしていくかという点において、マーク氏は4つのリインベント(=再発明)を紹介しました。イノベーションの再発明、メディアの再発明、広告の再発明、そして(ブランドとしての)市民権の再発明です。イノベーションの再発明に関しては、

