「水を循環させる」ことを当たり前にしたい…WOTA・前田瑶介CEOが掲げるビジョンとは?

share

※本記事は株式会社マスメディアンの『advanced by massmedian』に掲載された記事を表示しています。

ファッションデザイナー、起業家、インフルエンサーなどマルチに活躍するハヤカワ五味がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「マスメディアン 妄想の泉」。この番組では、さまざまなフィールドで活躍する起業家やクリエイター、アーティストをゲストに迎え、未来を面白くするヒントを“妄想しながら”探っていきます。1月23日(土)の放送は、WOTA(ウォータ)・CEOの前田瑶介(まえだ・ようすけ)さんが登場しました。

(左から)前田瑶介さん、ハヤカワ五味

WOTAが手がけるサービス

WOTAは、「人と水の、あらゆる制約をなくす」をビジョンとして掲げ、水道がない場所での水利用を実現するポータブル水再生処理プラント「WOTA BOX」や、水道のない場所に設置できる手洗いスタンド「WOSH」を開発。水と向き合ってきたWOTAの独自技術を駆使して、「WOTA BOX」では排水の98%以上を再利用可能にすることを実現しました。

そして、この技術を応用し、コロナ禍においてどこでも手洗いができる新たな製品として「WOSH」をローンチ。人と水の関係における、あらゆる制約を取り払った新しいサービスを提供しています。

ちなみに、「WOSH」では手洗いだけでなく、お手持ちのスマートフォンを除菌することができる深紫外線照射機能も搭載。なぜこの機能を搭載したかというと、「スマートフォンは『第3の手』と言われていて、実は便座のおよそ18倍汚いらしいんです。そのため、せっかく手を洗ってもスマートフォンが汚いままだと意味がない」と前田さんは説明します。水をキレイにするために活用していた深紫外線の技術を応用することで「手を洗っているあいだに、スマートフォンの表面を99%以上除菌できるようにした」と胸を張ります。

そもそも、前田さんが水インフラに着目するようにきっかけは東日本大震災でした。2011年3月10日に上京してきた前田さんは、その翌日「3.11」に発生した未曾有の事態で断水を体験したそう。そのときに「人間にとって水は“ないと命がなくなるもの”。現在の(水道の)仕組みはネットワーク型なので、1カ所壊れただけでも東京全体で水が使えなくなることが起き得るし、バックアップがないことに気がついた」と言います。

そこで、「水道も蓄電池ソーラーに類するような、小さな仕組みを頑張れば設計できるのではないかと考えました。使った場所で処理をして、また使う形にすればいいと思ったのが、いまの我々の原点になる発想ですね」と振り返ります。

もっとヒューマンスケールな都市インフラを

1992年生まれ、徳島県出身の前田さんは、進学した東京大学及び東京大学大学院では建築学を専攻しました。3.11での体験から「もっとヒューマンスケールな都市インフラを持った都市をつくりたい」という思いが芽生え、エネルギーに関心を寄せるようになっていったそう。また、チームラボ(teamLab)代表の猪子寿之(いのこ・としゆき)さんのもとで、エンジニアとして業務に携わるなど、さまざまな企業の開発プロジェクトへ参加していきました。

「そこで学んだことは、いまにも活きていると思う」と話す通り、在学中に自身で会社を立ち上げ「省エネと快適性を最適化するため、AI(人工知能)を活用してビルを自動制御するような仕組みづくりをした」と言います。その後、前田さんはこの会社を売却し、大学時代の先輩が起業したWOTAにジョイン。そこから会社が抱えていた問題を解決していくなかで、CEOという責務を任されるまでになりました。

「自律分散型水循環社会」の実現を目指して

ハヤカワは、現在のコロナ禍においてWOTAとして今後やっていきたいことを問いかけます。前田さんは、中世ヨーロッパでペストやコレラといった感染症の流行をきっかけに、下水道が生まれたことを引き合いに「水の歴史と公衆衛生の歴史はけっこう紐づいている」と語ります。そして「(WOTAでも)これまで取り組んできましたけど、公衆衛生のための水というのは、我々としても重要な領域として大事に発展させていきたい」と声を大にします。

WOTAでは、「自律分散型水循環社会」の実現を目指しているだけに「いまの水の使い方自体がおかしい」と前田さんは指摘します。というのも、「飲める水でトイレの汚物を流すなど、そもそも水をかけ流しでジャンジャン使うこと自体、水(の設備)がない国の人たちに申し訳ないことなのではないか。アメリカの西海岸では水が枯渇しかけていて、いままでのような水の使い方だと足りなくなる」と問題視します。

一方で、「WOTA BOX」のように排水の98%を循環利用することで「効率でいうと50倍なんです。つまり50倍の人が同じ水の量で生活できるようになるので、我々としては『水を循環させる』ことを当たり前にしていきたい。水道がなくても水が使えるようになる状況をつくっていくことを長期的に目指している」と明言します。

ハヤカワも、水道管の老朽化対策に莫大なコストがかかることや、水道の財政が赤字化していることに触れ、「それこそ水を使いたいと思っている国や既に水の(枯渇)危機が起きている国。また、日本国内のインフラを人口減のなかでどうやって見直していくのか。これらの問題に向き合っている私たちもそうですし、人が生きるために不可欠で大事な“水”というものをどうやって活用していくのか。そういった部分に、さまざまな形でアプローチしていくことがWOTAの未来なんですね」と感じ入っていました。

【この記事の放送回をpodcastで聴く】


<番組概要>
番組名:マスメディアン 妄想の泉
放送日時:毎週土曜 24:30~25:00
パーソナリティ:ハヤカワ五味
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/mousou/
番組Twitter:@mousou_tfm


コンテンツパートナー記事とは
AdverTimes編集部が注目する広告界のオウンドメディアから
読者に届けたい記事を厳選し掲載しています

Follow Us