WACK、4年目のブランドメッセージは「強肉弱食時代」、数量限定でCDを無料発売

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BiSH、BiS、EMPiRE、WAgg、豆柴の大群、GO TO THE BEDS、PARADISES、ASPという8つのアイドルグループで計43人が所属する音楽プロダクションWACK。今年6月に、同社の全員が参加したユニット「道玄坂43」のシングル曲「強肉弱食時代~強い奴らを食っちまえ~」を発表。全国のタワーレコード、HMVでこの曲のCDを無料発売(数量限定)した。

さらにデビュー告知として、読売新聞15段や、渋谷109のシリンダー広告を出稿。田中秀幸監督によるMVを公開し、渋谷の商店街(道玄坂、センター街、井の頭通り他)に各メンバーのフラッグ43枚を掲出、街頭スピーカーで繰り返し曲を再生し、スクランブル交差点の街頭ビジョンやInstagramにスポットCMを出稿、アドトラックも街中を走り回り、文字通り渋谷をジャックした。

 
「新たな坂道グループ誕生か!?」と初日からトレンド入りしてSNSをざわつかせたこの施策、今年で4回目となる同社のブランド広告である。これまでも強烈なメッセージとビジュアルを渋谷から発信、ファンにとどまらず、世の中の話題を集めてきた。

1年目は「大変申し訳ございません。まだ何もしてませんが、先に謝罪しときます。私達は間違えます。」という謝罪広告を渋谷109に掲出し、所属アーティストたちが渋谷で「謝罪本」を配布。2年目は「〇〇〇と言える世の中を」という表現の自由を訴えるメッセージで、全国のレコード店で「〇〇〇」を各人が答えた冊子を配布した。3年目は「それでも、音楽は、死ねない。」というキャッチフレーズの広告とかるた風のポスターで、コロナ禍の渋谷をジャックした。そして、4年目となる今年は「道玄坂43」が誕生、そのメッセージは「強肉弱食時代~強い奴らを食っちまえ~」である。

「毎回、WACKが世の中に対して訴えるべきこととして、今年ならではのメッセージを提案しています」と話すのは、クリエイティブディレクター 権八成裕さん。「今年のテーマは、ジャイアントキリング。つまり、弱者が強者を倒すということ。WACKらしく世の中の強い敵に挑んでいくのが面白いのではないかと提案しました」。

そして、WACK 渡辺淳之介社長と打ち合わせを重ねる中で生まれたのが、「道玄坂43」である。WACKの事務所が渋谷・道玄坂にあることから、「道玄坂43」というグループを結成することになった。そして今回は、そのデビューシングルのタイトルそのものや歌詞を、WACKからのメッセージとした。

「‟強肉弱食“は、打ち合わせのときに渡辺さんがポロっと言った言葉です。強い奴らを弱い自分たちが倒すぞというメッセージを伝える上でとても面白い言葉ですが、強肉弱食という四字熟語だけだと弱肉強食と区別しづらくて、やや伝わりにくいと感じました。そこで、これまでの常識(=弱肉強食)とは全く違うことを言おうとしている、そんな匂いを感じさせたくて”時代“という言葉と、その意図を補完する意味で『〜強い奴らを食っちまえ〜』というサブタイトルを付けました」

CDの発売日である6月16日、読売新聞に発売告知の15段広告も出稿された。こちらは109シリンダーの巨大広告の密な感じとは一転、ほとんど真っ白なほぼ余白しかない紙面にボールペンの小さな手書き文字の告知とマイク付きの日本刀を持った渡辺社長の小さな写真と印刷ミスのようなゴミの落書きだけという、人を食ったような新聞広告だ。

 
「マイク付きの日本刀は、歌詞にも書きましたが、マイクは剣よりも強し、歌で戦うんだ、という決意表明を具現化するシンボルとしてMVやCDブックレットでもメンバー全員が持ってます。新聞という媒体特性を生かしてジャーナリスティックな視点でメッセージをするという考えもありましたが、それだとWACKらしくない。コロナ禍で浮き彫りになった様々な矛盾や世の中の搾取構造に物申しつつも、そのトーンは深刻にし過ぎずに人を食ったような表現にしたほうがむしろパンクでWACKらしい」と考え、この新聞広告ができあがった。

文字と落書きは、すべて渡辺社長の手書き。新聞では、渡辺社長が「今日からそういう時代だよ」と言っている。

小さなメッセージだが、権八さんはこの「時代」という言葉に自身の思いを込めている。「このコロナ禍の1年半の間に、差別的な失言などに対して、ネットなどで世論が盛り上がって役職をおろされるような事が次々と起きて。もちろんそれぞれ良し悪しはあると思いますが、既得権益層や権力者が、世の中の大勢の人たち、つまり多くの弱者の声で降ろされたり、発言の撤回と謝罪に追い込まれた。いままさに時代の転換点というか、そういう“強肉弱食時代”になりつつあると感じていたし、これからますますそういう時代になると考えて『強肉弱食時代』というメッセージにしました」

毎年、テーマが決まると、権八さんは所属メンバー全員に手紙を書いている。その年の広告のテーマを伝えると共に、その内容について自分たちなりのメッセージを考えてもらうためだ。

「これまでもそうですが、WACKの広告はただのアイドルの遊びで終わらせるのではなく、きちんと世の中に対するメッセージにして、それをWACKらしく反骨心と遊び心溢れるエンターテイメントに昇華して伝えていきたいと考えています」

 
「道玄坂43」のシングルは、全国のタワーレコードとHMVで発売された。デビューシングルであるが、二度と次のシングルはつくらないため「デビューラストシングル」。そして、このCDは無料であり、ファンは店頭で「0円」で購入したのである(レシートも0円で表示された)。これは日頃から各グループがお世話になっているレコード店を盛り上げる施策でもあるという。

 
さらに驚くべきは、渡辺社長が自らメルカリでもCDを発売。こちらは購買者に送料300円のみ支払ってもらい、CDは店頭と同じく無料だ。これは転売ヤーを阻止するための対策。渡辺社長自ら「公式転売ヤー」になったことで、ファンはさらに盛り上がりを見せた。

「コロナ禍にあって、様々に世の中の矛盾や理不尽が浮き彫りになって、いろいろなことに対する不満や怒りを持っている人はたくさんいると思います。今回の施策とメッセージがWACKファンだけにとどまらず、広く多くの人に届くといいなと思っています」

 

スタッフリスト

GR

企画制作
ゴンパ+電通+プラグ
CD+C
権八成裕
AD
柴谷麻以
D
高宜文、清水優
Pr
錦木稔、横井友希菜
撮影
鈴木親
ST
服部昌孝
HM
KEN
美術
松本千広
レタッチ
津金卓也
出演
道玄坂43、渡辺淳之介

MV・CM

企画制作
ゴンパ+電通+ギークピクチュアズ
CD+C+企画
権八成裕
AD+D
柴谷麻以
Pr
村上輝樹
PM
川本貴大、長谷川大樹
演出
田中秀幸
アシスタントディレクター
小平琢也
DP
根本祐樹
美術
柳町建夫
CG
宮武泰明、髙橋勇佑、福田泰崇、山本正太
アニメーション
古宇田英之
HM
KEN
編集
小林真理(オフライン)、泉陽子(オンライン)

ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター/CD:クリエイティブディレクター/AD:アートディレクター/企画:プランナー/C:コピーライター/STPL:ストラテジックプランナー/D:デザイナー/I:イラストレーター/CPr:クリエイティブプロデューサー/Pr:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/TD:テクニカルディレクター/PGR:プログラマー/FE:フロントエンドエンジニア/SE:音響効果/ST:スタイリスト/HM:ヘアメイク/CRD:コーディネーター/CAS:キャスティング/AE:アカウントエグゼクティブ(営業)/NA:ナレーター

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