「ディーゼル車にガソリン」「ぶどう酒と革袋」の例え話
【前回のコラム】
創業108年の老舗出版社を「卒業」、10年目のスタートアップに「ジョイン」した
真っ赤なマツダ・アテンザ。それが私の愛車である。いかにも広島出身者らしい、とよく言われるが、今回のテーマはそこではない。重要なのは、この車がディーゼル車であるという点だ。
赤いマツダ車と広島の関連性にも、車のエンジンの種類にも興味ないという方のために一応説明すると、ディーゼルエンジンというのは軽油を燃料としている。通常のガソリンを入れても動かない。逆も然りで、ガソリン車に軽油を入れてはいけない。
赤い愛車を、カープの時計を着けて赤いiPhoneで撮影する筆者
これは組織と人の関係に似ている。デジタル文化の電気自動車のような組織に、旧来型のガソリンおじさん(文字通り「化石」燃料)を放り込んでも使い物にならない。せいぜいハイブリッド車ならどうにかなるかもしれない。同様に化石燃料でしか動かない機関に、「時代の先端は水素だぜ」と未来の燃料をぶちこんでも、お互いに不幸な結果をもたらすだけだ。
やっかいなのは、見た目はどれも同じような車のかたちをしていること。会社も同様で、どの会社も基本的には同じ形態をしている。なのに、内部の文化や、求められる行動様式はまるで違う。だからまるっきりの異分子を入れてしまうと、機能しないか、下手をすると両方が壊れてしまうのである。
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深澤 献(TBM ブランド&コミュニケーションセンター長)
深澤 献(TBM ブランド&コミュニケーションセンター長)
ふかさわ・けん/広島県出身。株式会社TBMのブランド&コミュニケーションセンター長。1989年ダイヤモンド社入社。『週刊ダイヤモンド』でソフトウェア、流通・小売り、通信・IT業界などの担当記者を経て、2002年10月より副編集長。16年4月よりダイヤモンド・オンライン(DOL)編集長。17年4月よりDOL編集長との兼任で週刊ダイヤモンド編集長。19年4月よりサブスクリプション事業や論説委員などを経て、22年2月に新素材スタートアップのTBMに転じる。著書に『そごう 壊れた百貨店』『沸騰する中国』(いずれもダイヤモンド社刊・共著)など。趣味はマラソン。
深澤 献(TBM ブランド&コミュニケーションセンター長)
ふかさわ・けん/広島県出身。株式会社TBMのブランド&コミュニケーションセンター長。1989年ダイヤモンド社入社。『週刊ダイヤモンド』でソフトウェア、流通・小売り、通信・IT業界などの担当記者を経て、2002年10月より副編集長。16年4月よりダイヤモンド・オンライン(DOL)編集長。17年4月よりDOL編集長との兼任で週刊ダイヤモンド編集長。19年4月よりサブスクリプション事業や論説委員などを経て、22年2月に新素材スタートアップのTBMに転じる。著書に『そごう 壊れた百貨店』『沸騰する中国』(いずれもダイヤモンド社刊・共著)など。趣味はマラソン。
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