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「鬼伝説のまち」京都・福知山市が公募コピーでポスター制作、副田高行氏がAD

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京都府福知山市は1月26日から、公募で寄せられたコピーを使用した新たなポスターの掲出を開始した。コピーは1975点の中から選ばれた「まちおこしを、人まかせにしない。」。ポスターのアートディレクションは副田高行氏が手がけ、葛飾北斎のイラストレーションを使用している。

福知山市の新たなポスター。
画像提供:葛飾北斎『北斎略画手ほどき』すみだ北斎美術館/ DNPartcom 

福知山市は市内にそびえる大江山に「鬼伝説」があり、「鬼のまち」として知られる。節分の時期に合わせ2月2日を「鬼鬼の日」としており、2月いっぱいまで鬼にまつわるイベントを多数実施する。ポスターの発表もその一環であり、福知山市内の図書館や東京では東京メトロ永田町駅に掲出する。

今回、ポスターで使用されている「まちおこしを、人まかせにしない。」というコピーは、船越一郎氏(共同企画)によるもの。東京コピーライターズクラブ(TCC)と雑誌『ブレーン』(宣伝会議発行)による広告コピーの公募企画「C-1グランプリ」にて2022年8~9月、「鬼伝説のまち、福知山のコピー」というお題でコピーを募集し、そのグランプリ作品をポスター化した形だ。

船越氏はグランプリ受賞に際し、「福知山と言えばお笑い芸人の千原兄弟さんのイメージ。鬼のイメージは皆無だったが、調べてみると鬼にまつわる数々のエピソードがある。福知山市の人を頼らずに観光PRをされている、その姿勢が素敵だと思いました」とコメントしている。

アートディレクターの副田氏はポスターの制作にあたり「一般的に鬼は恐ろしい存在。想像上のいきもので、実体がない。そんなネガティブなイメージを払しょくしたい」と考えたという。そこで使用したのが、葛飾北斎が描いた鬼だ。この絵を所蔵する、すみだ北斎美術館に権利許諾をとり使用している。

「このコピーでデザインを考えると、ビジュアルはやはり鬼がいい。そこで色々な鬼を探す中で葛飾北斎の鬼に出会い、ユニークな絵を見つけた。これは文字を組み合わせて描く『文字絵』の教本の中の鬼。絵手本の絵なのでユーモラスでふしぎな鬼の絵。この北斎の絵は、脇に配した歌の文字を組み合わせていくとなんと鬼の絵ができあがるというもの。だからか、どことなく未完成な印象を与える。この『まちおこしを、人まかせにしない。』というコピーを語る上でふさわしい鬼である」(副田氏)。

コピーの審査員は市に縁のある公庄仁氏(サン・アド)、福知山市のシティプロモーション係の宇都宮萌氏が務めた。

スタッフリスト

CD
公庄仁(サン・アド)
AD
副田高行
C
船越一郎(共同企画)
画像提供
葛飾北斎『北斎略画手ほどき』すみだ北斎美術館/ DNPartcom 

ECD:エグゼクティブクリエイティブディレクター/CD:クリエイティブディレクター/AD:アートディレクター/企画:プランナー/C:コピーライター/STPL:ストラテジックプランナー/D:デザイナー/I:イラストレーター/CPr:クリエイティブプロデューサー/Pr:プロデューサー/PM:プロダクションマネージャー/演出:ディレクター/TD:テクニカルディレクター/PGR:プログラマー/FE:フロントエンドエンジニア/SE:音響効果/ST:スタイリスト/HM:ヘアメイク/CRD:コーディネーター/CAS:キャスティング/AE:アカウントエグゼクティブ(営業)/NA:ナレーター