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「謎」のある広告に魅力を感じる―小島ゆかり氏(「私の広告観」出張所)

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月刊『宣伝会議』では、社会に大きな影響を与える有識者が、いまの広告やメディア、コミュニケーションについて、どのように捉えているのかをインタビューする企画「私の広告観」を連載中。ここでは「私の広告観 出張所」として、インタビューの一部や誌面では掲載しきれなかった話をお届けします。今回登場するのは、歌人の小島ゆかりさんです。

小島ゆかり氏

1956年愛知県に生まれる。早稲田大学文学部卒業。コスモス短歌会選者。歌集に『憂春』(迢空賞)、『純白光 短歌日記2012』(小野市詩歌文学賞)、『泥と青葉』(齋藤茂吉短歌文学賞)、『馬上』(芸術選奨文部科学大臣賞)、『六六魚』(詩歌文学館賞)、『雪麻呂』(大岡信賞)など。歌書に『和歌で楽しむ源氏物語』『短歌入門~今日よりは明日』などがある。産経歌壇選者。短歌甲子園特別審査員。2017年紫綬褒章。

 

Q1. 初めて短歌をつくった時のことを覚えていますか?

短歌との出会いは大学の学内で偶然「短歌創作と鑑賞の会」と書かれたビラを見て参加をした時でしたが、初めて作品をつくったのは、大学の友人と下北半島に旅行に行った時でした。
海に向かって皆で「何か叫ぼう!」となった時に、不意に浮かんできたのが「五・七・五・七・七」の形で。
普段の言葉では、気恥ずかしくて言えないことが、短歌なら言えたことが嬉しくて、そこから作品づくりを続けています。
その時につくった作品は、私の第一歌集に収録しています。
 

Q2.好きな広告について教えてください。

個人的には、「①イメージがあるもの」「②ユーモアがあるもの」「③謎があるもの」が好きな広告の共通点です。
「③謎があるもの」の具体例としては、湖池屋さんの「ポリンキー」のCMが好きでしたね。「三角形のヒミツはね♪」というフレーズで、みんなが、少なくとも私は「秘密ってなんだろう?」と考えるのに、最後まで答えは教えてくれない。三角形の面積の求め方は学校で習うけど、「ポリンキー」の三角形の秘密は分からない。答えの出ないことを考えさせてくれるCMは、とても素敵だと思いますし、商品に興味を持つきっかけをつくれていると思います。何のCMかは分かるけど、語りすぎず謎を残す。絶妙な塩梅のCMです。

「三角形のヒミツ」について考える小島氏。

小島ゆかりさんのインタビュー記事は
月刊『宣伝会議』2022年2月号(12月28日発売)に掲載

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