ユニクロは2月8日、同社のグローバルブランドアンバサダーである元車いすテニス選手・国枝慎吾氏の引退に際し、新聞広告を掲載した。「11歳の国枝慎吾くんへ」と題し、11歳からテニスを続けてきた国枝氏の活躍へのねぎらいと感謝の気持ちを込めた。

車いすテニスを始めたばかりの頃の写真（上）と2022年のウィンブルドン選手権で優勝した時の写真（下）にメッセージが添えられている。

国枝氏は2009年からユニクロのグローバルブランドアンバサダーを務めてきた。本広告を手がけたユニクロのコピーライター 髙尾研也氏によると、コピーやデザインなどは社内のクリエイティブチーム「グローバルクリエイティブラボ」で制作した。

ボディコピーでは「あなたが活躍するたびに、車いすテニスのファンは増え、障がい者スポーツがメジャーになっていきます。」「障害のある方もない方も垣根なく活躍できる社会へと、世界は着実に向かっていきます。」と国枝氏のこれまでの功績を称え、「11歳の国枝慎吾くん、車いすテニスを始めてくれてありがとう。」と締めくくられる。

「“あの選手のように世界で活躍するスポーツ選手になりたい。”そう思ってスポーツに取り組む子どもたちはたくさんいますが、国枝選手の場合は違ったはず。当時は、車いすでできるスポーツの選択肢は限られ、憧れるようなスター選手はおらず、将来のキャリアも見えない。そんな状況の中でラケットを手に取り、毎日練習に励んだ、少年時代の国枝選手を讃えたいと考えました」（髙尾氏）。