デジタルマーケター、校長になる!―期待1割、不安9割で迎えた初登校

筆者近影、勤め先の学校にて。

 

花王のEコマース事業から茨城県の学校の校長へ転身

私は2023年の3月までDX部門のECビジネス推進部長として、大手メーカー企業である花王のEコマース事業を牽引してきました。そんな私が、4月から茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校の校長に就任することに(正式には、まずは副校長として1年、務めたのち、校長に就任の予定です)。

私の地元である茨城県では教育改革を進めており、民間から校長を公募するという面白い取り組みがありました。このまま、ある程度、規定路線に乗った人生を送るよりも、自分にしかできない新しい取り組みをし、それが社会貢献に繋がれば、素晴らしい人生が送れるのではないか?そんな思いから、校長の公募にチャレンジすることに。このコラムでは全く経験がない学校教育という職場で、私が日々感じたことを発信していきます。

今回、茨城県の民間からの校長公募はエン・ジャパンが実施する「ソーシャルインパクト採用」の枠組みのなかで行われたものです。茨城県内の中高一貫校・専門高校の「校長」を教員免許不問で公募するプロジェクトで、1645人の応募のなかから、私を含む3人が選出されました。

今回、茨城県が民間校長に求める人物像とは、時代の変化に対応し、自ら考え、自ら行動し、解決できるような「人財」の育成が出来る人でした。

むむむ!!これは花王で私が意識的に実践してきたキャリアと同じだぞ!

自分の経験をもとに今の学校経営に新しい風が吹き込めるかもしれない。これはチャンスかもしれない!と私のアントレ精神に火がつきました。

変化の激しい、予測不可能な社会だからこそ、経営にもマーケティングスキルが必要なのではないか。そしてマーケティングスキルは学校経営にも必要なのではないか。まさにこの時代の流れにおける茨城県教育委員会の募集にご縁を感じたのです。

民間校長に求める人材要件とは、

1 優れたリーダーシップと組織マネジメント能力を有する者

2 過去の事例にとらわれない柔軟な発想力と企画力を有する者

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生井秀一(茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校 校長)
生井秀一(茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校 校長)

花王の販売子会社に入社し、営業部門で大手流通チェーンを担当。ヘアケアブランドのマーケティングを担当した後、2015年にECの営業マネジャーとなり、花王のECビジネスを推進。2018年に全社DX推進をするプロジェクト型組織の先端技術戦略室に異動。2021年にDX戦略推進センターを設立、全社DX戦略を担当した。過去3度、社長賞を獲得。花王グループのDXを推進し、ECビジネスの構築などの推進役を担う。

2023年に茨城県とエン・ジャパンが実施した「ソーシャルインパクト採用」において、茨城県内の中高一貫校・専門高校の「校長」を教員免許不問で公募するプロジェクトに応募。1645人の応募者のなかから選ばれ、花王を退職して2023年4月から民間出身者の校長として茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校に着任。

生井秀一(茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校 校長)

花王の販売子会社に入社し、営業部門で大手流通チェーンを担当。ヘアケアブランドのマーケティングを担当した後、2015年にECの営業マネジャーとなり、花王のECビジネスを推進。2018年に全社DX推進をするプロジェクト型組織の先端技術戦略室に異動。2021年にDX戦略推進センターを設立、全社DX戦略を担当した。過去3度、社長賞を獲得。花王グループのDXを推進し、ECビジネスの構築などの推進役を担う。

2023年に茨城県とエン・ジャパンが実施した「ソーシャルインパクト採用」において、茨城県内の中高一貫校・専門高校の「校長」を教員免許不問で公募するプロジェクトに応募。1645人の応募者のなかから選ばれ、花王を退職して2023年4月から民間出身者の校長として茨城県立下妻第一高等学校・附属中学校に着任。

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