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将来の顧客層である若年層がターゲット 地域社会や学校と連携した広告活動 「応援ノート」とは

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キッズに対する企業のマーケティング活動を支援するスフレは2008年から企業広告が掲載された「応援ノート」を全国の学校に無料で配布している。若年層のコーヒーの認知に課題を持つキーコーヒーは「応援ノート」に環境や社会課題と絡めたコンテンツを掲載し、自社工場周辺の小学校に配布、子どもだけでなく、教師や保護者からも好意的なフィードバックを得た。
キーコーヒー広報チームの福角彩氏とスフレコミュニケーションデザインチームの渡辺真一氏に今回の施策について聞いた。

企業からのメッセージを掲載「応援ノート」を学校に無料で配布

――スフレが展開する「応援ノート」とはどのようなプロジェクトなのでしょうか。

渡辺:当社は、「子どもの笑顔を増やしたい」をミッションに掲げ、企業の子ども・保護者向けの様々なマーケティング支援を行っています。

この事業のひとつとして園児から大学生世代に対するマーケティング支援を目的に展開しているのが、「応援ノート」です。2008年にスタートした「応援ノート」は、企業のメッセージやコンテンツが掲載されたノートで、全国の保育園・幼稚園・小学校・中学校・高校・大学に無料で配布。ノートは学生にとって身近な商品で多く消費するものです。

「応援ノート」を通じて企業と子どもたちとの接点をより良いものにしていくことを目指しています。ノートは学校で先生から配布してもらい、広告色も強すぎないため子どもも企業も安心してプロモーションを体験できるよう配慮しています。

この「応援ノート」はデジタル施策と組み合わせることも可能で、例えばURLや二次元コードを掲載し、「応援ノート」からSNSやWebのキャンペーンに参加してもらうことなどもできます。施策終了後には、分析ツールを導入し、効果を測定したデータを提供するなど、クライアントに対するフィードバックも行っています。
 

若年層のコーヒー認知度に課題環境問題を掲載して高評価を得る

――キーコーヒーでは「応援ノート」を小学生に配布したそうですが、どのような課題があって施策を実施したのでしょうか。

福角:当社は創業103年を迎えるコーヒーメーカーです。主な購買層は中高年層と高齢層で、10代から20代の若年層の消費量の構成比は多くはありません。そのため、将来の顧客層である10代20代にまずはコーヒーに興味を持ってもらう必要性を感じていました。20代向けのPR活動としては近年の純喫茶ブームを受け22年にアマンド六本木店での「純喫茶ジャーニー コラボメニュー」の展開などで一定の成果を得ています。しかし10代に対しては、認知度向上を図る施策が実施できておらず、この世代に将来コーヒーを好きになってもらえるよう、コーヒーに興味を持ってもらえるようなPR活動を行いたいと思っていました。

渡辺:キーコーヒーさまには、近年の若年層の環境や社会課題に対する意識の向上を踏まえたコンテンツを提供することで10代に関心を持ってもらえるのではないかと提案しました。小学生向けの「応援ノート」を制作し、抽出後のコーヒー粉の再利用などのSDGsに関連する内容を盛り込みました。またデザインは子どもっぽくならないことや、図鑑風にすることで、楽しく学べる体裁にしています。完成した「応援ノート」は22年10月1日の「コーヒーの日」に合わせ、船橋市にあるキーコーヒーさまの工場の近隣と創業地の横浜市の小学校に配布。キーコーヒーさまはもともと環境保護活動に積極的な企業なので、コンテンツとして、子どもたちに、まずコーヒーを通して環境に興味を持ってもらうことを考えました。配布先のひとつとして工場の近隣小学校を選んだのは、子どもや保護者にとって身近な存在であり、キーコーヒーという会社をイメージしやすいという考えがあったからです。

福角:配布先の選定や、学校に対する営業などもすべてお任せすることができました。後日、学校側からのフィードバックも教えていただきました。

渡辺:学校側からは「実際に家庭で環境問題について話し合った」「コーヒーがリサイクルできると初めて知った」などのフィードバックがあり、子どもたちだけではなく、そのご家庭にもアプローチができたのではないかと感じています。

福角:今回の施策の目的は直近の購買を伸ばすというより、将来の顧客層獲得に主眼を置いていました。地球温暖化により、2050年にはコーヒーの栽培適地が半減するという2050年問題を掲載したことで、子どもだけでなく、先生や保護者の方にも有益なコンテンツを提供できたと思います。企業広告を前面に出さなかったことが好意的に受け止められたと感じており、今回の施策には満足しています。

キーコーヒーの「応援ノート」。抽出後のコーヒー 粉の再利用などSDGsに関連する内容を掲載した。

 

「学校と企業をつなぐ架け橋となるプラットフォームカンパニー」へ

――今後の若年層に対するコミュニケーション施策の方針をお聞かせください。

福角:今後も若年層に継続して「応援ノート」を配布したいと考えています。「応援ノート」を実際に見た子どもたちが、大人になってコーヒーを飲む年代になった時に、当社のコーヒーを飲んでみようと行動に移してくれることがゴールだと思っています。来年以降も引き続きゆかりのある地域へ配布を行っていき、ゆくゆくは全国の小学校に配布したいと考えています。

渡辺:当社のサービスは、若年層をターゲットにした広告活動に強みを持っています。特に「応援ノート」は、地域社会や学校と連携した広告活動を実施することで、企業のメッセージが深く伝わり、強い印象を与えることができます。また、SDGsや社会課題といったコンテンツを用いることで、若年層に関心を持ってもらうだけでなく、企業のブランドイメージ向上にも寄与することができます。スフレは教育格差を無くしたいという思いから創業した会社です。

「子どもたちの笑顔を増やしたい」というミッションの実現のためにこれからも「学校と企業をつなぐ架け橋となるプラットフォームカンパニー」となり、次世代の顧客とのつながりを強化し、社会課題解決に貢献していきたいと考えています。


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