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デジタルリスクに強い組織のつくり方 SNSルール策定・社内研修・有事判断

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企業イメージの低下につながりやすいSNS炎上。事前の備えをしておきたいところだが、リスクとなる要素は移り変わりが早く、その対応には専門性が求められる。デジタルリスクに対応できる組織体制をどのように整えればいいのだろうか。

「SNS炎上に対応できる人材が いない」「SNS運用ルールは あるものの、昨今のプラットフォーム側の変化に対応できておらず形骸化している」「危機時の対応基準が定まっていない」「社内意識を高める研修ができていない」――。組織のリスク対応をする担当者にとって、乗り越えるべき壁はいくつもある。デジタルリスクの発生を抑止し、万一の時に適切な対応ができる社内体制を構築するには何から始めればいいのだろうか。

リスク対応の自走に向けて

デジタルリスクのコンサルティング事業を展開し、社内体制の構築支援や、炎上モニタリング、有事発生時の沈静化サポートを行っているジールコミュニケーションズのもとには、先述したようなSNSリスク対策に関する悩みが寄せられている。

実データ グラフィック SNSリスク対策に必要な組織体制構築のフロー
SNSリスク対策に必要な組織体制構築のフロー

「私たちが体制づくりを支援する際、目指すゴールは大きく2つに分かれます。1つは社内でSNSリスク対応が自走できるようにすること。人材を育成し、組織でリスク管理が機能するところまでを目指します。もう1つは、社内リソースは割けないけれども、有事に外部の専門コンサルタントにいつでも相談できる状態を整えておくこと。ただし、相談が必要な内容かどうか、どの部署でもすぐ判断できるよう、ルールやフローを構築する必要があります」とデジタルリスク事業部の山本紘一氏は話す。どちらの方向性を目指すにせよ、専門性と対応力を持った人材と知見が必要となるため、同社のコンサルタントが伴走しながら支援を行っているという。「4月に新しく入社する社員を対象にリテラシーを高める研修を行いたい、といった希望スケジュールに応じてプランを設計している」と山本氏。具体的にどのようなステップを経て、デジタルリスクに対応できる社内基盤の強化を進めていくのだろうか。

ルール作成、規制しすぎ注意

同社では、コンサルティングに入る前に、相談ができる機会を設けており、SNSの運用ルール(ソーシャルメディアポリシーやガイドライン)の有無や、SNSの利用状況を確認する(例えば、店舗ごとにアカウントがあるケース、社内インフルエンサーがいるケースは想定リスクも増える)。その上で、関連部署を集めたチームを結成し、役割分担、ルール文書の作成・見直しから始め、社内研修カリキュラムに落とし込んでいくことが多いという。

「SNSの運用ルールがすでにある場合も、運用ルールを固めすぎて、新たなSNSアカウントの活用がしづらくなっているケースや、グループ会社ごとにリスクの評価基準がバラバラなケースもあります。私たちが専門家として社内のヒアリングやルールづくりに介在することで、これまで管理者が気付けていなかった実態が見えてきます。SNSを利用する現場で運用しやすいルール設計をしていくことが重要です。また社内研修も『受けて終わり』では意味がありません。ガイドラインにもとづいた行動ができているか、可視化するための指標を設けていきます」と山本氏は指摘する。

最新事例でリテラシー高める

実データ グラフィック ジールコミュニケーションズ SNS基礎研修資料
実データ グラフィック ジールコミュニケーションズ SNS基礎研修資料
SNSの基礎研修で使用する資料の一部。ジールコミュニケーションズでは対象者に応じた研修カリキュラムを設定している。

社内研修を行う場合は、受講する対象者の興味に応じたカリキュラムにするのが効果的だ。「アルバイト向けの研修なら、身近な事例をもとに、近い立場の人がリスキーな行動をすることで最終的にどうなったのかを説明していきます。役員向けの研修なら、オフラインのハラスメント発言も炎上につながるなど倫理観に関する話を盛り込み、当事者意識を持ってもらえるようにしています。昨今は著作権の侵害や、画像への写り込みの問題、ステマ対策など、時流に即した質問も多く、研修参加者の不安を解消する場としています。実施後に理解度をチェックするテストも行っています」。

リスク管理者は、コンサルタントとの定例ミーティングで、最新の炎上事例分析を共有してもらいスキルアップしたり、運用改善のアドバイスを受けたりすることもできる。ジールコミュニケーションズのコンサルティングを導入した企業からは「リスク管理者が社内で頼られる存在になり、社内外への発信力・影響力が増加した」との声も届いている。

「SNSリスクは人が起こすもの。特にデジタルリスクは流動性も高く、対応力が必要なので、トップダウンだけでなく、ボトムアップでリスク対策への参画を促す社内コミュニケーションも必要です。当事者意識を持ってリスクへの備えに取り組む組織文化づくりも支援しています」。

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写真 人物 プロフィール ジールコミュニケーションズ
 デジタルリスク事業部 マーケティング部 マネージャー 山本紘一氏

ジールコミュニケーションズ
デジタルリスク事業部
マーケティング部
マネージャー
山本紘一氏



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