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フォートナイトに和歌山城 地元バス・タクシー会社が公開

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吉本芸人や南海電鉄とeスポーツ大会

和歌山県でバスやタクシー事業を手がけるユタカ交通(和歌山市中之島)は12月21日、人気ゲーム「Fortnite(フォートナイト)」で遊べる、「和歌山城」を再現した空間(=マップ)を制作、公開したと発表した。2024年1月には、和歌山駅周辺や、和歌山市の繁華街・新内(あろち)をモデルにしたマップを追加する予定。吉本芸人や南海電鉄とeスポーツ大会を共催する計画もある。観光事業として育て、集客を図るほか、将来的にはIターン、Uターンの促進につなげる。

画像 エピックゲームズの「Fortnite」プラットフォーム上で公開された、和歌山城のマップ
エピックゲームズの「Fortnite」プラットフォーム上で公開された、和歌山城のマップ

マップの制作には和歌山市企画整備課が協力し、和歌山城を再建した際の図面を元に、天守閣の内外観や、城の大きな特徴の一つとされる石垣を、細部までリアルに再現した。城の周辺や内部に入り、「フォートナイト」の多人数対戦を楽しめる。吉本芸人の小籔千豊さんが主催するオンラインでのeスポーツ大会との連動企画や、南海電鉄と大阪、和歌山でオフラインでのeスポーツ大会を開催する計画もある。

写真 人物 ユタカ交通 代表取締役社長でメタバース和歌山実行委員会委員長を務める豊田英三氏
ユタカ交通 代表取締役社長でメタバース和歌山実行委員会委員長を務める豊田英三氏

制作はオープンハウスグループのモンドリアン(東京・中央)。インターネット上の仮想空間「メタバース」と地域の観光、PRを組み合わせた事業や、メタバースに携わるクリエイターのマネジメントなどを手がける。ユタカ交通の豊田英三社長は「青少年をメタバースクリエイターに育てる体制を整え、Iターン、Uターンにつながる活動にしていきたい」と話す。

豊田社長はマップ制作にあたり、和歌山城を中心に観光促進などを図る和歌山新城下町DMCとメタバース和歌山実行委員会を立ち上げ、委員長も務める。地元企業と協力し、特産品を購入できるオンラインストアやVR(仮想現実)技術を活用した観光ツアーといった地域レジャーを展開し、「和歌山城下町の事業者で30億円の新規経済市場を目指す」」という。

近畿運輸局の統計では、和歌山県の2023年の法人タクシーの運転者数は、10年間で38.4%減の1018人となった。観光客の推移でも、和歌山市の観光客動態調査では22年、コロナ禍の反動で前年比では20.7%増となったものの、19年比では17.8%減で、コロナ禍前の水準には戻っていない。豊田社長は「(メタバースの活用を通じて)新たな顧客の発掘と地域で働く人材を確保し、和歌山の観光やサービス産業全体を支えたい」としている。

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