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“広告ビジネス”への原点回帰― FIELD MANAGEMENT EXPANDに聞く

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xpdとフィールドマネージメントがブランド統合し、 2023年1月に社名変更したFIELD MANAGEMENT EXPAND(以下FMX)。コンサルティング会社とのブランド統合を果たしたFMXは新体制のもと、どのような会社を目指しているのか。同社のカルチャーや、広告ビジネスへの想いを聞いた。
人物 集合 左から)取締役VP of Content Produce 楽々朝光氏、代表取締役社長 安田浩之氏、取締役VP of Creative 松井一紘氏、取締役VP of Account Management 瞿曇英三郎氏
左から)取締役VP of Content Produce 楽々朝光氏、代表取締役社長 安田浩之氏、取締役VP of Creative 松井一紘氏、取締役VP of Account Management 瞿曇英三郎氏

クライアントの課題を真摯に“アイデアと実行力”で解決する

広告業界は今、変革のさなかにある。そうしたなか、“広告ビジネス”への原点回帰で、クライアントの課題解決に向き合うのがFMXだ。

「当社は営業、クリエイティブ、制作機能を内製化し、企画からエグゼキューションまで、アイデアを基点にして、クライアントの課題を解決するあらゆるコミュニケーションをデザインしていくことを強みに持っています。スペシャリスト集団として、広告ビジネスを追求する会社になっていきたい」と語るのは、同社代表取締役社長の安田氏。

広告ワークは多くの場合分業制となり、クライアントに相対する営業の先に様々な部署の専門人材が関わる。それゆえ、プロジェクトを適切にかつスピーディーに導くためには、アカウントマネジメント、戦略、クリエイティブといった各パートのメンバーが全員で同じ方向を向く必要があるが、ときにチーム内の伝言ゲームが発生しがちだ。これではクライアントが求める価値に到達することが難しい。FMXでは広告ワークの現場における、こうした課題を打破するために独自の仕事の進め方を構築している。

全員が同じ方向を向いて課題を解決する仕組み

アカウントマネジメント部門を統括する瞿曇氏は、同社の特徴を次のように語る。「様々な経験を持った専門性の高いメンバーが、課題解決に向けて創意工夫しながら真摯に向き合っていますし、若い社員も各々の持ち場で責任を持って活躍できるフィールドが数多くあります。部門の垣根を超えてフラットに高めあう姿勢で、新しい提案や価値を生み出すカルチャーもクライアントや社内外のパートナーの方々から評価いただけているところなのかなと思います」(瞿曇氏)。

安田氏は「“チームワーク”が良いことは大前提。重要なのは、さらにその先、クライアントに向き合う全員のパフォーマンスを最大まで高めながら、“チーミング”によりチームワークのレベルを高めることです」と話す。さらに「いまマーケティングの手法やメディアは日々アップデートされていますが、どの職種でも全員がそうした変化を理解していなければいけません。このとき、私たちはそれをひとつの会社で、共有できることが強みです」と続ける。各職種のフェアな評価制度やお互いの知見をシェアする仕組みなど、それを支える制度も充実させ、個々のスキルアップと共に、組織としての知見を蓄積させることも重視する。

図 FIELD MANAGEMENT EXPANDのクリエイティブ構造
FMXではクリエイティブ制作に必要な各フローの専門人材がフラットな立場にいるため、同じ目線でクライアント課題に向き合うことができるのが特徴。

個別事情に合わせて最適なサービスを提供

「当社には戦略から実装まですべて対応できる体制が整っています。しかし、戦略からクリエイティブまで全体を求められるケースもあれば、戦略をクライアント側で立案するケースが増えている昨今、クリエイティブワークだけを求められるケースもあり、必要なソリューションや体制のみ提供する対応もしています。一元的なソリューションだけでなく、状況に応じて最適なソリューションを高いレベルで届けられるのが当社ならではの強みだと思います」とクリエイティブ部門を担う松井氏。スタッフの育成や採用、アライアンスは各VPに委ねられ、解決すべきテーマに応じて、社外のクリエイティブブティックやアートディレクターとも連携。「“外注”するというよりはプロジェクトに“巻き込む”」と安田氏は話す。

「クライアントがビジネスをグロースさせるにあたって、市場開拓や商品開発におけるデザインやクリエイティブを基点とした思考や、コミュニケーションの精度を高めていくことが非常に重要になっています。近年はそうした相談をBtoCだけでなくBtoBの企業から受けるケースも増えています。アウトプットは必ずしも広告の受託になるわけではなく、クライアントのフェーズや課題に適した解決方法を提案しています」(安田氏)。

人材育成に課題を抱える企業に対し、講師としてクリエイターがコンサルティングする場合や、出向の形でクライアントに常駐する場合もあるという。専門人材も自分の専門だけを突き詰めていればよいわけではなく、クライアントの課題に応じて編成されたチームで、その都度期待される役割を果たすことによってスキルが身についていく。

優秀な人材の高い能力をどのように価値に転換していくか

同社ではクライアントと共に、持続可能な広告業界のあり方を追求していく。その取り組みのひとつが人材の価値を高めていくことだ。

例えばテレビCMの制作で、通常であれば実制作費に予算の9割をかけるところ、同社ではクリエイターのアイデアや価値への対価としてのフィーが予算の7割を占める場合もあるという。優秀な人材の高い能力や企画に対して然るべき対価を払い、さらにアウトプットのクオリティを高めていく。それが結果としてクライアントのテレビCMの役割や効果を高め、同社の付加価値にもなると考えている。

制作部門を統括する楽々氏は、「例えば映像制作からデジタル領域の専門家を目指すなど、若い世代のメンバーがこれから5年後、10年後とさらに垣根を取り除いていくようになると思います。また環境の面では制作現場でもDXが進み、業務間のタイムラグも減ってきています。クライアントにとっても、社員にとってもプラスになる会社であり続けたいと思っています」と話す。

「優秀な人材がこの業界で働きたいと感じられるように、広告ビジネスに携わる私たちは、クライアントや一般の人々からも信頼される存在になっていかなければなりません」と安田氏。「私たちは企業の規模を大きくするよりも、クオリティを追求することに重点を置いています。そのため、時代に応じた変化を恐れないカルチャーがあります。当社は中途採用のメンバーも多いですが、皆、とにかく“広告ビジネスを追求したい”という想いを持っている人が多い。今後も、長年培ってきたコンテンツ設計力や体験設計力を軸にした“広告集団”として、クライアントの課題解決にまっすぐ向き合っていきたいと考えています」と、今後の展望を語った。

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株式会社FIELD MANAGEMENT EXPAND
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