ネスレ、アイスコーヒーで猛暑需要を攻略 お茶市場に挑む

成長途上の「濃縮コーヒー」で若年層のニーズに応える

ネスレ日本は、気温上昇の影響によるアイスコーヒーの需要増加に対応するため、濃縮タイプ飲料「ネスカフェ エスプレッソベース 500ml(無糖/甘さひかえめ)」とアイス専用のレギュラーソリュブルコーヒー「ネスカフェ アイスブレンド」を発売する。夏場は冬と比べてコーヒーの消費量が落ちる季節だが、アイスコーヒーを訴求することで、止渇飲料の立場をお茶や水から勝ち取りたいとしている。お茶や水にはない「香りやリラックス効果」などコーヒーならではの強みを訴求する考えだ。

写真 オレンジジュースで割った「ネスカフェ エスプレッソベース」

オレンジジュースで割った「ネスカフェ エスプレッソベース」

コーヒーのアイス飲用の割合は、1993年の23%から2024年には40%へと伸長している。特に若年層ほどアイスでコーヒーを飲む傾向が強い。コーヒーの楽しみ方も多様化しており、カフェでは複数のフレーバーを組み合わせたドリンクが人気で、自宅でも同様の楽しみ方を求めるニーズが高まっている。

写真 商品・製品 割り方次第で、きれいな二層構造をつくることも可能

割り方次第で、きれいな二層構造をつくることも可能

そのような背景を踏まえ、水や牛乳で割って自分好みのオリジナルアイスコーヒーをつくることができる濃縮コーヒー「ネスカフェ エスプレッソベース」を3月1日に発売する。濃縮コーヒー飲料の市場規模は、2020年から2024年にかけて約1.5倍に拡大している。同製品はコーヒーの風味がしっかり感じられつつも、ほかの飲料の味わいが損なわれないよう全体のバランスを意識して開発された。

水や牛乳に限らず、オレンジジュースやほうじ茶など、様々な飲み物との組み合わせを提案する考えで、3月1日から公式サイトで紹介する。

日本においては鍋やカルピスなど濃縮商品がすでに文化として根付いているが、コーヒーにおいてはまだ成長途上にあるという。若年層だけでなく、様々な年代に楽しんでもらいたい考えで、トレンドを幅広い世代に広げていきたい考えだ。

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