キリンがクラフトビール戦略を刷新 競合との連携で市場拡大を図る

坂東龍汰が出演する新CMも公開

キリンビールは3月4日、クラフトビール缶商品「SPRING VALLEY」をリブランディングした。ロゴやパッケージを刷新し、新たに「SPRING VALLEY BREWERY」(SVB)として発売する。同日から、俳優の坂東龍汰が登場する新テレビCMも全国で順次放映。成長傾向にある市場を盛り上げるため、全国各地の醸造所などと連携し、顧客との接点拡大を図る考えだ。

写真 商品・製品 SPRING VALLEY BREWERY

大規模ブランド刷新した新生「SPRING VALLEY BREWERY」(SVB)

ビール類市場は縮小傾向にあるが、国内のクラフトビール市場は直近10年で販売量が4倍に伸長。クラフトビール醸造所も増加しており、2024年時点で全国800カ所以上が稼働している。

その要因には消費者ニーズの変化があり、「推し活」などを通じて自身の個性やこだわりを重視する傾向が強まっていることから、クラフトビールへの注目が高まっているという。クラフトビール事業部の久保育子氏は「クラフトビールファンのコミュニティが形成されており、従来の居酒屋などとは異なる新しいビール文化が広がっている」と指摘した。

一方で、クラフトビールの未経験者は約1600万人いると想定している。若年層から50代以上まで幅広く存在していると見ており、リブランディングを機に未経験者の獲得にも力を入れる考えだ。

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