企業の世論操作や政治的影響力を駆使、伝統あるPR企業「ヒル・アンド・ノウルトン」の創始者

写真 人物 ジョン・W・ヒル(1890~1977)

ジョン・W・ヒル(1890~1977)

パブリック・リレーションズの草創期から国際的な発展まで、50年にわたるキャリアの中で、ジョン・W・ヒル(John W. Hill)は現代パブリック・リレーションズに多大な影響と革新をもたらしたパブリシストです。

1933年に設立したPRエージェンシー「ヒル・アンド・ノウルトン」の創始者としても知られています。なお、ヒル・アンド・ノウルトンはProvokeによる2024年の「世界PRエージェンシー売上ランキング」で15位に入っています(現在はWPPグループの傘下企業の一社で、現社名はヒル・アンド・ノウルトン・ストラテジーズ)。

特に、第二次世界大戦以降は政治・経済が急速にグローバル化を進める中、PR業界も国際的な対応を求められていました。彼は自身のPRエージェンシーを含め、パブリック・リレーションズの実務家たちの先頭に立って活躍し、パブリック・リレーションズの実務家たちの模範となってきました。

クライアントの広報幹部だったドン・ノウルトンと会社設立

オハイオ州クリーブランドで永年新聞記者としてのキャリアを積み重ねていたヒルは、1925年ごろ、

アイビー・リー

の著作『Publicity』を読み、大いに感銘を受けたと述べています。

彼は、「ニュースの管理は単に広報エージェントの仕事だけではなく、実際に会社の政策決定に密接に関係している(中略)。PRの仕事は単に話すだけでなく、実行することや行為することだ」とリーの考えに強く印象付けられていたようです。

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河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)
河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ140社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2600本を超えた(2024年12月31日現在: 2618本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。PRSJ認定PRプランナー(登録番号00279)。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)

かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ140社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2600本を超えた(2024年12月31日現在: 2618本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。PRSJ認定PRプランナー(登録番号00279)。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。

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