ダニエル・J・エデルマン(Daniel J. Edelman、1920-2013)は、現代のPR業界における最も影響力のある人物の一人であり、業界最大級の独立系PR会社「Edelman(エデルマン)」の創設者です。
彼はPRの実務を「戦略的なコミュニケーション活動」として体系化し、広告とは異なる
「信用の獲得(earned media)」
を重視する手法を確立しました。
エデルマンは、広報PRの果たす役割をこのように表現しています。
「広告は言いたいことを言う。PRは、相手が聞きたい形で語り、信じてもらう」
。また、広報PR担当者の役割について、
「情報の発信者ではなく、信頼される情報源(trusted source)になるべき」
と述べています。
メーカー広報としてPRイベントの先駆的事例を確立
エデルマンはコロンビア大学大学院でジャーナリズムの修士号を授与されたのち、第二次世界大戦中には陸軍の心理戦部隊に所属し、プロパガンダ作成に従事しました。この経験が後のPR戦略に活かされたといわれています。除隊後、エデルマンはCBSラジオやAssociated Pressで記者として働きました。
その後、シカゴに移り、Toni Home Permanent社(現在はジレット社の一部門)でヘアケア商品担当の広報ディレクターとして働き始めます。在籍中、彼が1940年代後半~1950年初頭に手がけた、非常に革新的なPRキャンペーンのひとつが、「一卵性双生児(Identical Twins)を使ったプロモーション」でした。
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河西 仁(ミアキス・アソシエイツ 代表)
かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ140社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2600本を超えた(2024年12月31日現在: 2618本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。PRSJ認定PRプランナー(登録番号00279)。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。
かさい・ひとし/ミアキス・アソシエイツ 代表。10年にわたる外資系メーカーでの国内広報宣伝部門責任者を経て、1998年8月より広報コンサルタントとして独立。以来、延べ140社以上の外資系IT企業をはじめ、ITベンチャー各社の広報業務の企画実践に関するコンサルティング業務に携わる。メーカーでの広報担当時代(1989年~)から現在まで、自身で作成・校正を手がけたプレスリリースは、2600本を超えた(2024年12月31日現在: 2618本)。東京経済大学大学院コミュニケーション学研究科修士課程修了(コミュニケーション学)。日本広報学会会員。PRSJ認定PRプランナー(登録番号00279)。著書に『アイビー・リー 世界初の広報・PR業務』(同友館)。
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