訪日客ニーズから国内ヒットを創出するセブンイレブン 新市場開拓につなげる戦略

「たまごサンド」や「わさび」など新たな需要を発掘

セブン‐イレブン・ジャパンは、インバウンド需要を軸とした新たな戦略を打ち出した。訪日外国人旅行者のニーズを起点に、国内市場でも通用するヒット商品を発掘していく。インバウンドで売れた商品を他店舗でも積極的に展開し、訪日客のみならず日常の来店客にも訴求していく考えだ。

写真 人物 インバウンド向けに「WASABI」表記となった

インバウンド向けに「WASABI」表記となった

昨年の訪日外国人数は3687万人と過去最高を記録し、今後もインバウンド需要はさらに拡大すると見込んでいる。これまで同社は国内需要を重視してきたが、今後はインバウンド需要にも本格的に対応し、売上への影響も大きくなると考えている。

インバウンド需要の傾向も変化している。2010年代は大都市圏に訪日客が集中し、家電の爆買いや免税品が主な需要であった。コロナ禍を経て顧客の行動が変化し、現在は地方への訪問が増加している。免税品中心の消費から、旅行中に使用する日用品や食事など、日常的なニーズが急速に拡大しており、セブンイレブンはこうした変化に対応していく。

国籍によって売れる商品は異なるものの、共通して人気の商品も存在する。セブンイレブンでは全国を10地区に分け、それぞれの地域特性に応じて対応する体制を整えている。各地区での需要を把握するため、本部と密接に連携しながら情報を収集する考えだ。

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