5月13日から東京・表参道アルスギャラリーにて、アルスギャラリー24周年記念展 箭内道彦「樹木希林さんとのクリエイション」が始まる。
本展ではまさにタイトル通り、風とロック クリエイティブディレクターであり、東京藝術大学美術学部デザイン科教授である箭内道彦氏が、俳優 樹木希林さんと創り上げたさまざまなクリエイションが並ぶ。本展を開催することになった経緯を箭内氏は次のように話す。
「公私共に親しくさせていただいている、東京藝術大学美術学部での同僚でもあった建築家の北川原温先生(現在は退任されて名誉教授)から『アルスギャラリー24周年記念展として箭内さんに個展をお願いしたい』とのオファーをいただきました。アルスギャラリーは北川原先生の設計によるものです。
お引き受けするにあたり、様々に企画を考えました。総花的なものではなく、ワンテーマでの展示が適していると考え、僕の宝物である樹木希林さんとのクリエイションを並べたいと思い至り、内田也哉子さんにご相談しました。今年は内田裕也さんの七回忌、去年が樹木希林さんの七回忌。北川原夫妻が僕をご自宅にお招きくださっての交流や、アルスギャラリーのオーナーである宮崎夫妻を知っていく中で、『夫婦のかたち』をテーマにもできたらと考え、小さなこの個展を開催することになりました」
FUJIFILM「PHOTO IS」、「月刊 風とロック(定価0円)」樹木希林特集、結婚情報誌「ゼクシィ」の広告などで、樹木さんと一緒に数々のクリエイションを創り上げてきた箭内氏。ギャラリーの小さな空間では、樹木さんと一緒に書いたナレーション、箭内氏が撮影した樹木さんの写真、思いを綴ったテキスト等々を出力とプロジェクション映像で見ることができる。
「僕が発行人・編集長を務める『月刊 風とロック(定価0円)』樹木希林号や、その100号を記念して作った『風とロックの主題歌』(宮藤官九郎作詞、斉藤和義作曲、亀田誠治編曲)での希林さんの口上、雑誌『宣伝会議』での連載『広告ど真ん中』で希林さんのことを書いた回の原稿も並びます」
「希林さんと語り合い、創り上げたクリエイションの数々。そこに存在した時間のひとつひとつは、広告という一過一瞬の花火でありながらも僕にとってかけがえのない一生の宝物であり、デザインであり、アートなのです」
会期中には、ゲストを招いてのトークイベントも予定されている。

アルスギャラリー24周年記念展
箭内道彦「樹木希林さんとのクリエイション」
会期:5月13日(火)~5月25日(日)
場所:アルスギャラリー(渋谷区神宮前5-13-1)
時間:11時~18時(最終日は17時まで/月曜休廊)