大谷翔平はなぜ“ぼかして”写されたのか?母の日広告でJALが選んだ“語らない”演出とは

また、同社マーケティングコミュニケーション部の小山拓巳氏は、「すべての子どもが親に感謝を伝える象徴として、大谷選手は最適だと考えました」と、起用の背景を説明する。

「今や世界を舞台に活躍する大谷選手ですが、幼少期はご両親の支えがあって野球に打ち込むことができた。今も遠く離れた場所から、ご両親へ感謝の気持ちを抱いてプレーしているはず」とし、岩手県内に限定して展開した理由についても「彼が幼少期を過ごした土地だから」としている。

日本航空は11日、公式Xにも広告の写真を掲載した

同社は2024年にも、母の日限定で大谷選手を起用した広告を展開。花巻駅といわて花巻空港の2か所に掲出されたのは、2枚1組で構成された広告だった。1枚目には、ユニフォーム姿の大谷選手と「今日、野球ができることを 母に感謝します」というコピーが赤字で重ねられ、もう1枚には「たとえ、僕がカーネーションを抱え、空を飛んで会いに行っても、母は喜ばない……」と思いを綴った長文コピーが掲載されていた。

2024年版と比較すると、2025年版は語りをあえて抑え、象徴的なビジュアルと短い言葉で構成されている。視覚とメッセージの主従を入れ替えた設計は、説明するのではなく、見る人それぞれの記憶や感情に委ねるアプローチへと進化している。

advertimes_endmark

スタッフリスト

企画制作 読売広告社+ライトパブリシティ
CD 真下淳
企画 小山拓巳
C 宮寺信之
AD 斉藤正明
もっと見る

Pr 熊倉久里子、木下智恵
撮影 北岡光
レタッチ 久保田玲
CAS 一宮晶彦
AE 小林淳貴


1 2
この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ