全日本広告連盟(全広連)が主催する「第73回全日本広告連盟福井大会」の式典が5月15日、福井市のフェニックス・プラザで開かれ、全国の広告会社や新聞社、放送局の幹部ら約1000人が参加した。
あいさつに立つ杉本達治・福井県知事
福井での全広連大会は初めて。昨年3月に北陸新幹線が金沢駅から福井県の敦賀駅まで延伸開業し、同県への注目が高まる中で開催地に選ばれた。
大会実行委員長の吉田真士・福井広告協会理事長(福井新聞社社長)は冒頭、次のように歓迎の意を表した。
「北陸新幹線が 1年前に県内開業し、街が大きく変わっている最中です。新幹線でお越しになられた方々は、福井駅を降りてどう感じましたか。地方都市にしてはなかなか活気があると感じていただけたのではと思います。これは交通の便が良くなったことに加えて、なんといっても、多くのメディアが福井県を取り上げてくださったことによるものです」
続いて全広連の大平明理事長が挨拶に立ち、福井について「私から見ると産業や農業のバランスが取れていて、都市と農村が一体化している美しい田園都市国家を見る思いがする」と称えた。また都道府県別の幸福度ランキングで、十数年にわたり1位を維持していることに触れ、「なぜ福井は幸福度が高いのか、見て感じ取っていただきたい。そして広告を発信する人も、受け取る人も幸せになる広告はどういうものか。皆さんと議論できればと思います」と述べた。
杉本達治・福井県知事が続いて壇上に立ち、「北陸新幹線の開業を機に、色んな形でメディアや広告の力で福井を宣伝していただいた。今でも新幹線が来る前よりもずっと多くの方に福井に来ていただいている。とても有難いこと」と喜びを表した。また新幹線の開業直前にある雑誌で「知られざる福井へ」と題した特集が組まれたことに触れ、「福井に行きたいとワクワクさせる魅力的なタイトルで、プロの仕事だと思った」と述べた。
広告界の発展に貢献した個人や団体を顕彰する「全広連日本宣伝賞」の贈賞が行われた。広告主対象の「松下賞」には、井上礼之・ダイキン工業名誉会長が、「正力賞」には一力雅彦・河北新報社社長が、「吉田賞」には谷喜久郎・新東通信会長が、「山名賞」にはアートディレクターの奥村靫正氏がそれぞれ受賞した。
広告界の発展に貢献した4人を表彰
全広連大会は、全広連加盟の37協会の中から持ち回りで開催地が決まる。来年の大会は静岡市で開かれる。
