花王EssentialのZ世代攻略 平成リバイバル共感型コラボ施策

今回の施策は、懐かしさを訴求するにとどまらず、実際の髪の悩みに寄り添うリアルな価値提案も盛り込まれている点が特徴。特に梅雨の時期は、ブランドのメインターゲットである10〜20代の多くが“ヘアスタイルが決まらない”というストレスを抱えやすいタイミングであることを受けて、「変身できる楽しさ」というポジティブな体験を掛け合わせることで、ヘアケア=面倒という印象を、“ワクワクするもの”へと転換している。

「WebCMでは、寝起きのまとまらない髪に悩む主人公が、エッセンシャルの商品とともに『オシャレまほうカード』を使って、サラサラのヘアスタイルに変身する様子を描いています。まるでゲームの中に入り込んだかのような演出で、『ラブ and ベリー』らしい世界観を再現しながら、商品の特長を直感的に伝えられる映像に仕上げました。なかでも意識したのは、『商品訴求につなげつつも、当時のラブ and ベリーらしさを残すこと』。世代の方々が懐かしさを感じながら楽しめるようなシンプルなストーリーにしながら、熱量が高いファンからライト層へと広く広がっていく情報流通設計により、SNSなどでの自然な拡散を狙いました」(宮本氏)。

また、キャンペーンでは、当時を知る世代に響く“カード型”のノベルティとして、ヘアクリップなどのオリジナルアイテムを企画した。

「デザインは『ラブ and ベリー』世代の社員たちがアイデアを出し合って決めていきました。“さらツヤハーフツイン”“まとまりハンサムショート”といったヘアスタイルカードには、エッセンシャルの商品特長がネーミングに反映されています。見た目の可愛さやSNS映えするビジュアルはもちろんのこと、カードを“選ぶ”という体験を通して、商品特長を自分ごととして捉えてもらえるよう設計しています」(宮本氏)。

実施中の本キャンペーンは、開始から4日間で約80万回表示、約1.6万リポスト(5月19日時点)と、SNS上での反響も拡大している。Xでは、ファンが「#オシャレまほうカード」を用いてコーディネートを投稿するなど、自発的な盛り上がりも見られているという。

宮本氏は、今回の施策の狙いと反響について次のように述べている。

「本施策の目的は、梅雨の髪悩みという季節的な課題に対し、エッセンシャルの認知を拡大することです。キャンペーンは想定を上回るスピードで反響が広がっており、特に髪の悩みが増える季節に当ブランドの商品を知っていただき、選んでいただくきっかけになればと思います」(宮本氏)。

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