タイミーで200回バイトを経験して見つけた理想の労働観とは?

美味しいものを食べたいと思ったらタイミーを見る

Tさんは、朝起きてタイミーの求人を眺め、その日の予定や気分にあった求人に応募している。昼と夜の予定の合間のすきま時間で稼ぐことを、当日に、スマホ1つで自由に決めることができるのだ。

Tさんがタイミーで応募・勤務した求人一覧画面を見せてもらった。飲食(ホール・皿洗い)、工場・倉庫での軽作業、催事のレジ、居酒屋のキャッチ、サプリの売り子など多様な業種・職種が並ぶ。

イメージ timee

飲食の求人が多いので、私はまかない目的で選ぶことも多いです。美味しいもの食べたいなと思って、タイミーで探すこともあります。今働いている肉割烹のお店はタイミーで出会って、今も続いています。まかないでA5ランクのお肉をまかないで食べれるんですよ!

まかない目当てにタイミーをするというのは面白い。これなら筆者も副業で土日にタイミーをしてみたくなる。

職場の人と交流して関係を深めたくない

Tさんがタイミーで毎回違う仕事をすることが多いのだという。

私はタイミーでの仕事の9割は単発です。同じ職場は1割くらい。タイミーを通じて、私は「固定化された人間関係がすごく苦手だったんだ」と気がつきました。毎回異なる現場に行くのが楽しいです。最初30回くらいまでは毎回緊張していましたが、それ以降は慣れました。

Tさんは職場の人と深い人間関係をつくることに抵抗感があるようだ。

タイミー労働者が「タイミーさん」と呼ばれることを毛嫌いするような風潮があるそうです。私の感覚は反対で、むしろ匿名性があって、独立した個人として尊重されているように感じます。深くない、単発の関係が良いから続けているのであって、無闇に連絡先を聞かれたり距離を詰められる方がしんどいです。

職場は出会いの場の一つだと筆者は思っていたが、逆にそれはすべてシャットアウトして仕事に向き合っているのは、なんとも新時代を感じさせる。

まとめ

アルバイト体験の話を聞いて、Tさんには働くことと人間関係を持つことを混ぜたくない、むしろ独立させて考えたい、という新しい価値観の兆しが垣間見える。

「若者の職場飲み会離れ」の原因に近い感覚なのではないだろうか。職場でTさんのような若者がいたら、仕事上のコミュニケーションとして飲み会に誘うのは逆効果な気もする。これもZ世代のマス目意識 の1パターンなのかもしれない。

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石崎 健人(若者の研究所 研究員・バイデンハウス 代表取締役)
石崎 健人(若者の研究所 研究員・バイデンハウス 代表取締役)

いしざき・けんと/慶應義塾大学卒業後、外資系コンサルティング・ファーム等を経て現職。Weiden Haus(バイデンハウス)のFMCG、Luxury、Technologyのリーダーシップ。生活者への鋭い観察眼と洞察力強みに、生活者インサイトの提供を得意とする。
「若者の研究所」は、高校生・大学生による若者のシンクタンク・コミュニティ。毎月、様々なテーマに対し、Z世代の思考・価値観・行動の傾向に迫る調査レポートを発行している。

石崎 健人(若者の研究所 研究員・バイデンハウス 代表取締役)

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