「BOVA」縦型動画部門 初代グランプリは「Numbers」(資生堂)が受賞

5月30日、月刊『ブレーン』(宣伝会議刊)主催のオンライン動画コンテスト、第12回「BOVA(Brain online video award)」の〈縦型動画部門〉の上位受賞作品が発表された。BOVA公式サイトおよび『ブレーン』2025年7月号の誌面上で掲載されている。

〈縦型動画部門〉のグランプリを受賞したのは、資生堂の課題「使用感の良さが伝わり、思わずアネッサを肌に塗りたくなる動画」への応募作品「Numbers」。佐藤一貴氏(電通)、大竹聡氏(ギークピクチュアズ)、大江海氏(同)らが手がけた。

主人公がコンビニでバーコード決済をしようとすると、店員の頭上に「23」という数字が浮かんでいることに気付く。気付けば知り合いや、他の来店客の頭上にもさまざまな数字が。SNSで調べると、世の中で同じような現象が多数発生していることが判明する。この数字の正体とは……? モキュメントホラーとアネッサの商品特性をかけあわせ、つい続きが見たくなるような映像に仕上げた。

本作について、〈縦型動画部門〉の審査員は次のようにコメントしている。

「初代グランプリにふさわしいです。レジでバーコード決済のためにスキャンをする時カメラは縦、という気付き。見たことがある『頭上の数字』表現なのに、知らない展開。肌年齢と日焼け止めの関係がもう少し補足されていたら、さらに強かったかもです」(市川晴華氏)。

「構成、演出、尺感に至るまで非の打ち所がない。肌年齢の“暴露”がここまでドラマになるとは、まさにショート動画の新境地」(修一朗氏)。

「縦型ならではの情報設計と無駄のない表現が秀逸。最後の商品紹介まではキャップのみを映す“裏切り”もアネッサならではの特徴を活かしている。潔い終わり方も視聴完了率を意識した設計で、非の打ち所 がない完成度です」(多田智氏)。

「丁寧につくり込まれた力作。『謎のナンバリング×スマホジャック』というどちらもすでにある表現手法ではあるが、その掛け合わせと確かなクラフト力でグッと引き込まれた作品。もう少し課題への接着が強いと完璧だった」(眞鍋海里氏)。

今回の〈縦型動画部門〉では、673点(うち学生部門463点)の応募があった。グランプリのほか、ゴールド(1点)、シルバー(3点)、学生部門賞(2点)、審査員個人賞(7点)、学生奨励賞(2点)は以下の通り。受賞者のコメント、スタッフリスト、各作品への最終審査員の講評、ファイナリスト(最終審査会で対象となった作品)は、5月30日発売の月刊『ブレーン』2025年7月号に掲載されている。

縦型動画部門 受賞作品一覧

◆グランプリ
タイトル: Numbers
応募課題:資生堂ジャパン/使用感の良さが伝わり、思わずアネッサを肌に塗りたくなる動画
代表者:佐藤一貴(電通)、大竹聡・大江海(ギークピクチュアズ)

◆ゴールド
タイトル:THE TALE OF ANESSA
応募課題:資生堂ジャパン/使用感の良さが伝わり、思わずアネッサを肌に塗りたくなる動画
代表者:山口泰尚(TBWA\HAKUHODO)、桐生康佑・井元俊輔(太陽企画)

◆シルバー(3点)
タイトル:10秒の魔法
応募課題:コージー本舗/つけまは使わない!と思っているひとに、つけま最高!と思ってもらえる動画
代表者:桜井奏(クオラス)、三須大輔・裏山菜月(AOI Pro.)

タイトル:スタートさ、アネッサ!
応募課題:資生堂ジャパン/使用感の良さが伝わり、思わずアネッサを肌に塗りたくなる動画
代表者:宮田和弥(電通)、松本章伯(太陽企画)

タイトル:片手の可能性
応募課題:PayPay/もっともっと多くの人がPayPayを使ってみたくなる縦型動画
代表者:小林友麻(博報堂プロダクツ)

◆学生部門賞(2点)
タイトル:10秒で、なりたいわたしに
応募課題:コージー本舗/つけまは使わない!と思っているひとに、つけま最高!と思ってもらえる動画
代表者:江藤舞(TMS東京映画映像学校)

タイトル:PayPayでスッキリ!
応募課題:PayPay/もっともっと多くの人がPayPayを使ってみたくなる縦型動画
代表者:保科遼人(TMS東京映画映像学校)

◆審査員個人賞(7点)
●明石ガクト賞
タイトル:都市伝説“マッハじいちゃん”
応募課題:PayPay/もっともっと多くの人がPayPayを使ってみたくなる縦型動画
代表者:安井沙織・小池小巻(FIELD MANAGEMENT EXPAND)

●市川晴華賞
タイトル: 竹撮り物語
応募課題:ジェイアール東海ツアーズ/東海道新幹線の旅行ならJR東海ツアーズ一択でしょ!と思える動画
代表者:田丸浩太郎(博報堂)、荻颯太郎(AOI Pro.)、下航(シースリーフィルム)

●内山奈月賞
タイトル:ANESSAの日焼け止めを撮ってみた!
応募課題:資生堂ジャパン/使用感の良さが伝わり、思わずアネッサを肌に塗りたくなる動画
代表者:ゆーいち/フォトグラファー(PPPSTUDIO)

●修一朗賞
タイトル:Skin Memory
応募課題:資生堂ジャパン/使用感の良さが伝わり、思わずアネッサを肌に塗りたくなる動画
代表者:横井優樹(博報堂クリエイティブ・ヴォックス)、森下友洋(ギークピクチュアズ)

●多田 智賞
タイトル:パパの網タイツのナゾを暴け!
応募課題:資生堂ジャパン/使用感の良さが伝わり、思わずアネッサを肌に塗りたくなる動画
代表者:パパの網タイツのナゾを暴け!

●花田 礼賞
タイトル:前を向きたい君へ
応募課題:ヤマハ発動機/若い世代に「モビリティを所有することによる人生(たび)の感動」を伝える動画
代表者:櫻井ノマド(アマナ)

●眞鍋海里賞
タイトル:しみても滲みない 毎日へ
応募課題:Haleon ジャパン/若者が共感できる、クスっと笑える「日々の知覚過敏あるある」を表現した動画
代表者:小西雄大・新開太郎(BLUE LAB FILM)、中山俊介(FRESH & HAPPINESS)

◆学生奨励賞(2点)
タイトル:キーってなった時は・・
応募課題:丸大食品/丸大食品スンドゥブのおいしさの秘密!韓国辛味調味料タデギを絞り出したくなる動画
代表者:谷畑陸(明治大学)、寺澤琴美(多摩美術大学)

タイトル:戦
応募課題:Haleon ジャパン/若者が共感できる、クスっと笑える「日々の知覚過敏あるある」を表現した動画
代表者:真取泰輔(N高等学校)

BOVAとは

映像制作業界の活性化とこれからを担う動画クリエイターの発掘と育成を目指し、月刊『ブレーン』(宣伝会議刊)が2013年から実施しているオンラインに特化した動画のコンテスト。

〈オンライン動画部門〉
協賛企業から出された課題に対して、解決策となる動画を募集します。動画の条件は、これまでに未発表であること、3分以内であることです。今回は歴代で最多となる16社の企業に課題協賛をいただきました。

〈縦型動画部門〉※今回の第12回BOVAより新設
協賛企業から出された課題に対して、解決策となる縦型の動画を募集します。動画の条件は、これまでに未発表であること、1分以内であることです。

縦型動画部門 審査員(五十音順・敬称略)
明石ガクト(あかし・がくと/ワンメディア 代表取締役CEO、動画プロデューサー)
市川晴華(いちかわ・はるか/CHOCOLATE プランナー、クリエイティブディレクター)
内山奈月(うちやま・なつき/ハッピーアワーズ博報堂 コピーライター、アクティベーションプラナー)
修一朗(しゅういちろう/動画クリエイター)
多田 智(ただ・さとし/GOKKO 総監督 兼 代表取締役)
花田 礼(はなだ・れい/電通Creative KANSAI プランナー)
眞鍋海里(まなべ・かいり/PARTY Creative Director、Filmmaker)


●月刊『ブレーン』2025年7月号はこちら
(〈縦型動画部門〉上位受賞作品の詳細及びファイナリスト作品を掲載)

●月刊『ブレーン』2025年6月号はこちら
(〈縦型動画部門〉協賛企業賞作品の詳細を掲載)

「BOVA」公式サイト

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