SEOコンサルティング会社のメディアリーチは、全国1008人を対象に「生成AIによる商品・サービス・企業の探索・比較行動」について調査した。昨今、「生成AI検索最適化」の観点からGEO(Generative Engine Optimization)やLLMO(Large Language Model Optimization)といったキーワードが注目されているが、同調査により若年層を中心に生成AIを用いた多層的な検索・比較する行動が明らかになった。
従来のGoogleやYahooのWeb検索に加え、生成AIによる公式サイトやSNS、口コミサイトなど複数チャネルをまとめて比較・検討する“多層的な探索行動”が若年層を中心に拡大している。生成AIを「おすすめ」「評判」「比較」「ランキング」など多様な質問への集約窓口として機能させている。同調査によると、生成AIによる商品・サービス・企業の検索・比較の経験有無は、全世代全体で21.3%が経験あり、10代から30代の若年層に絞ると約3割が該当した。
また、「生成AIで商品・サービス・企業を検索したことがある」と回答した人(全体の約2割)でみると、そのうちの約7割(「よくある」13.5%、「ときどきある」31.2%、「まれにある」32.6%)が生成AIだけで商品・サービス・企業の比較・検討を完結した経験があると答えた。AI主導の消費行動が新たな選択肢として広がっていることがうかがえる。
今後の動向としては、若年層を起点に「AIで調べてAIで選ぶ」という購買行動が拡大し、企業のマーケティングや情報提供のあり方もAI対応を前提としたものへと変化する可能性が高いと、同調査では示している。今回の調査から、AI活用が一般化することで、「AIでの検索体験の質」や「アルゴリズムの透明性・説明性」、そして「信頼できるブランドとしてAIに推奨されること」が今後の競争力の鍵となることがわかった。
