「SAF」といえばコスモ 賀来賢人が天ぷらで次世代エネルギーを表現したCM

コスモエネルギーホールディングスは4月から、新テレビCM「サフの音」篇を全国で放映している。持続可能な航空燃料「SAF(Sustainable Aviation Fuel:サフ)」の量産化に日本で初めて成功したことを伝える内容だ。

舞台は天ぷら店「こすも亭」。客が揚げたてのエビをサクサクと音を立てて食べるたび、賀来賢人が扮する店主にはその音が「サフサフ……」と聞こえている。

客が「サフ……?」と尋ねると「SAFは使い終わった食用油を再利用して作る持続可能な航空燃料」「コスモが日本で初めて量産化を実現したの!」と、店主が「SAF」の説明を畳みかけていく。

今回のCM制作は、コスモエネルギーホールディングスが推進するSAF事業と、新ブランドフレーム策定という2つの大きな動きが背景にある。

同社は、持続可能な社会の実現に向けて、SAF事業を重要な柱と位置付けている。同時に、企業の価値観を再定義し、社内外に発信するためのブランドフレーム策定にも取り組んでいた。

新たに策定されたブランドフレームは、「誠実・共生・安全・挑戦・自発・進化」という6つの価値観で構成される。「SAF事業、そして今回のCMは、SAFという新たな領域に『挑戦』し、未来の航空燃料のあり方を『進化』させようとする意志を発信する意図があります」とコーポレートコミュニケーション部部長の笈川政浩氏は説明する。

オリエンでは「SAFといえばコスモ」という認知獲得を最優先事項として伝えた。SAF自体がまだ広く知られていない現状を踏まえ、まずはSAFの存在とコスモの取り組みを強く印象付けることを目指した。

さらに、将来的には、廃食用油の回収ネットワーク強化に繋げることも視野に入れ、BtoB、BtoC両面への訴求も考慮した。コンペの結果、選定された企画は、過去にも同社のCMに出演しており、企業イメージとの親和性が高い賀来さんを起用した電通の提案だった。

「天ぷらという誰もが知る身近な食べ物をモチーフにすることで、SAFへの共感を得やすくなる点が決め手でした。『サクッ』という天ぷらの音と『サフ』というSAFの音を掛け合わせることで、視聴者の記憶に残りやすいCMになっていると思います」(笈川氏)。

CM公開後は航空業界の関係者からも多くの好意的な反響が寄せられた。4月末から、CMにも登場する飛行機型の巨大なエビ天をモチーフとした立体型の交通広告なども展開するなど、より幅広い層への認知拡大を目指す。

スタッフリスト

企画制作 電通+AOI Pro.
CD 北田有一
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企画 宮田和弥
C 岩田純平
AD 田頭慎太郎、原田祥貴
CPr 杉田澄名、金子敦子
Pr 佐々木竜真、田村香織、齋野雄二
PM 古野綾、山﨑太陽
演出 鈴木那津子
撮影 清水絵里加
照明 大竹均
美術 佐藤彩
編集 菅野有沙(オフライン)、竹谷響(オンライン)、水野正毅(同)
カラリスト 石原泰隆
音楽 原田瞳
アニメーション 木村康次郎
MIX 石坂亮
ST 小林新(賀来)、横手ちか(サブキャスト)
HM 西岡達也(賀来)、中島彩花(サブキャスト)
フードST 茂庭翠
CAS ヤマウチトモカズ、小水内基
AE 松本力志、高橋賢太、北村浩一
出演 賀来賢人
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