日頃のSNS発信が奏功
欠陥や不具合による製品の自主回収は企業の信頼性に関わる重大なアクシデントだが、北海道地盤の乳業メーカー「よつ葉乳業」は回収騒動でファンとの結束の強さを示した。SNSでの謝罪投稿には多くのファンから応援のコメントが寄せられ、日ごろ愛用している製品の写真を投稿する動きも見られた。対応を誤り炎上する企業も多い中、同社が顧客から支持され続けた理由について話を聞いた。
多くのファンに愛されている「よつ葉バター」
よつ葉乳業が製造する「よつ葉バター」などのバター製品において、工場の製造ライン機器のベルト部品が破損し、ベルト内の金属線が破断した。これにより、製品の一部に金属片が混入している可能性があることが判明し、4月15日に発表。対象製品の自主回収が実施された。
SNS上では4月16日に、公式アカウントが謝罪文を投稿。自主回収には批判の声が集まりやすいが、今回は「よつ葉バターが好きだからこれからも買う」「回収対象商品だけどこのまま使い続ける」といった支持の声が相次いだ。
その後、5月上旬から順次出荷を再開。公式アカウントでの情報発信も休止していたが、6月4日に投稿を再開した。この投稿にも応援や歓喜の声が寄せられたほか、「今回の件をきっかけに応援したくなった」など新たなファンの獲得を示唆する投稿も見られた。