「社内資料は読まれていない」が5割以上 MVVや制度の浸透の課題に

PRサービスを展開するPRIZMAは、社内コミュニケーション手段を設計・運用している広報・総務担当者、人事担当者、経営者・管理職を対象に、「インナーコミュニケーションの課題に関する調査」を実施。加えて、一般会社員に対して、「どんな情報がわかりにくいのか」「なぜ資料を読む気にならないのか」といった社内コミュニケーシ
ョンの受け手を対象としたアンケートも行っている。調査対象人数は合計505人で、調査期間は2025年5月27日~29日。

約6割が「読まれていない」と感じると回答

「ミッション・バリュー・評価制度などを社員に伝えるための資料はありますか?」という質問では、「ある(現在も運用している)」が最多で54.4%、「過去に作成したが、今は使っていない」(21.0%)、「今はないが、作成を検討している」(14.3%)、「ない」(10.3%)と続いた。

グラフ その他

また、「それらの資料は社員に“きちんと読まれている”と感じますか?」という質問では、「あまり読まれていないと感じる」(54.7%)という結果に。「まったく読まれていないと感じる」(4.2%)と合わせると約6割近くが「読まれていない」と回答した。

グラフ その他

受け手視点での資料作成を

「社員に伝えるための資料の形式」を聞く質問では、資料の形式として多く挙げられたのは、「テキスト文書(Word、PDFなど)」(47.4%)、「スライド資料」(38.9%)、「社内ポータル・イントラ記事」(37.9%)であった。

グラフ その他

資料作成にかける工数については、「1~3時間未満」(34.1%)が最多で、次いで「3~6時間未満」(25.7%)、「6~8時間未満」(17.3%)、「複数人で数日かけている」(12.4%)、「8時間以上」(10.2%)という結果となった。

グラフ その他

「社内で『資料が読まれない/理解されない』ことによる困りごととして、あてはまるものはありますか?」と質問をすると、「ミッションやバリューが社員に浸透しない」(47.4%)、「評価制度の理解不足による不満や混乱」(44.3%)、「社内制度が活用されない」(27.4%)、「誤解による業務ミスやトラブルが発生」(15.5%)という結果が見られた。

グラフ その他

54.7%の担当者が、社内資料について「読まれていない」と感じている実態を受けてPRIZMAは、「テキスト中心・短時間作成といった“送り手視点”の資料では、読み手の理解や共感を得るには不十分であり、制度の形骸化や誤解にもつながる可能性がある」と指摘。また、一般社員からは「何が読みにくく、なぜ読む気になれないのか」といった本音も寄せられたといい、資料の伝達効果を高めるには受け手視点での設計が不可欠と意見を述べている。

advertimes_endmark

この記事の感想を
教えて下さい。
この記事の感想を教えて下さい。

この記事を読んだ方におススメの記事

    タイアップ