小児がんと闘う子どもとその家族にエールを シネアドを活用したアフラック初の試み

「シネマアドバタイジング」(以下シネアド)とは、映画の上映前にスクリーンへ映し出される広告映像。そのシネアドで「応援」というテーマを掲げ、企業×クリエイターで広告効果の最大化を目指す「エールシネアドプロジェクト」が始動した。本記事では、プロジェクトの第二弾となるアフラックとディレクターのみしまわかな氏が生み出した、SNSでも話題になったシネアドを紹介する。
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ディレクターのみしまわかな氏(左)と、アフラック生命保険 ブランドコミュニケーション部の長谷雄友理香氏

「シネアド」プロジェクトの第二弾が放映

シネアドは、1枚の大きなスクリーンに全員が注目する映画館という舞台で放映され、作品ごとの客層の違いからターゲティングも行いやすい広告媒体だ。このシネアドを利用した新たな試みとして始まったのが、宣伝会議とシネコン大手のイオンエンターテイメントによる「エールシネアドプロジェクト」。企業×クリエイターで「応援」というテーマのもとシネアドを制作し、全国の映画館で放映する。

今回は、ディレクターのみしまわかな氏と、がん保険でおなじみのアフラックが初のタッグを組み、人々の心に訴えかけるシネアドを制作した。

プロジェクトテーマ「応援」にアフラックが共鳴

がん保険や医療保険をはじめとした保険商品を販売するアフラック生命保険は今回、新商品「あなたによりそうがん保険 ミライト」の子ども向けプラン「ミライトキッズ」の発売に伴い、お子さんのがんに備える必要性に気づいてもらうためのプロモーションとして、シネアドでの放映を選択した。

「ミライトキッズ」は小児がんへの備えとして、経済的保障に加え、治療中や治療後の日常生活、きょうだい児のケアなど、あらゆる不安や悩みを看護師などの資格を持つ相談員に相談できるサービスが一体となったがん保険である。そのプロモーション全般を担当したブランドコミュニケーション部の長谷雄友理香氏は、「アフラックは『がんに苦しむ人々を経済的苦難から救いたい』という創業の想いのもと、小児がんと闘うお子さまやそのご家族の支援を行っており、エールシネアドプロジェクトのテーマである『応援』が、アフラックのパーパスや、今回の『ミライトキッズ』の開発の背景にある思いと合致するのではないかと思いました」と話す。

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小児がんは「他人事じゃない」と伝えたかった

小児がんは大人のがんに比べて発症率が低く、認知度も低いため、「ただ商品の価値をストレートに伝える広告では響かないという課題感がありました」と長谷雄氏は話す。しかし、がんで苦しむ子どもや、不安や悩みを抱える周りの家族がいるのも事実。小児がんの専門病院は全国に10数か所しかなく、都心部に集中しているという実態もある。

長谷雄氏は「広告を見る人に、小児がんになると家族の生活がどう変わるか、どんな不安や悩みを抱えるか、自分事化して考えるきっかけにしてもらうためにも、映画館という全員がスクリーンに注目する空間でたっぷり60秒間、ストーリーに没入してもらいやすいシネアドを使うことは、このプロモーションにピッタリだと思いました」と話す。

そして「制作をご依頼したみしまさんには『情緒的アプローチで心に訴えかけながら自分事化を促すとともに、アフラックが小児がんのお子さまやそのご家族によりそい続けるということが伝わるように』依頼させていただきました」と語る。

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