“シビれるアート”を堪能する……「クリエイティブ脳を刺激する辛さ」を体験するレストラン5軒

モノの機能性だけでなくコトの体験価値が、マーケティング戦略上、ますます重要度を増している時代。マーケター、クリエイターは常に新しく魅力的な体験を探しています。

そんな魅力的な体験をいち早く味わえるのが、東京のレストランシーン。本記事は「エクスペリエンス・プロデューサー」の肩書で活動する、ミリモルホールディングス代表取締役の河野貴伸氏が、マーケターやクリエイターの感性を刺激するレストランやバーを厳選し、いま訪れるべき場所として提案する連載企画です。

店舗やメニューの紹介、そのお店の「エクスペリエンス」の何に、マーケター・クリエイターが学ぶべきポイントがあるのか、魅力を解説いただきました。

10月も中旬。日に日に涼しくなってきたが、汗ばむ陽気の日もある。調子を崩している人もいるかもしれない。

そんなとき私が頼るのは、頭の奥をビリッと刺激し、汗とともに余分なノイズを洗い流してくれる“辛味”という名のクリエイティブ・ブースターだ。唐辛子の直線的な刺激、花椒の麻痺に似た痺れ、ハーブの清涼感──それらが掛け算された瞬間、味覚はキャンバスになり、五感は最良のインプット装置へと更新される。

本稿では「クリエイティブ脳を刺激する辛さ」を旗印に、感性を研ぎ澄ませる5軒を厳選した。

店舗紹介

“黄金期四川”を現代に蘇らせたタイムトラベル・ダイニング

四川料理 巴蜀(ハショク)/浅草

1980〜2000 年に中国本土で花開いた“最盛期四川”を、発酵調味料まで自家製しながら再構築する荻野亮平シェフの舞台。看板の麻婆豆腐は年代別に3種を食べ比べることもでき、辛味・香味・旨味のバランス変遷を舌で“歴史研究”するような体験だ。

花椒は当日挽き、自家発酵の豆板醤は3年熟成──複層的な辛さのレイヤーが、概念としての「辛味」を再定義する。

クリエイティブ的学び

・“再現”ではなく“再構築”──過去のエッセンスに独自の編集を加えることで、時間軸を超えた体験価値を創出。

・メニューを年代軸で並べる情報設計は、ストーリーテリングがUXを押し上げる好例。

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