主催者コメント
近年、TikTokの利用年齢層拡大や動画広告市場の拡大とともに、TikTokは企業のマーケティング活動において、ますます重要な役割を担うようになりました。「TikTok Lite」※1を活用することで、成熟した購買力とエンゲージメントの高いユーザー層へのアプローチが可能です。登録クリエイター数が10万人超の「TikTok One」※2では、企業の皆さまが簡単に高いエンゲージメントを生むコンテンツを共創できるようになりました。クリエイターコンテンツを組み合わせた広告は、6秒視聴率が55.4%以上向上し、TikTokクリエイターによるコンテンツは広告効果の面でも高い成果を上げています(自社調べ)。
こうした成長のなかで、本アワードの受賞作品はまさにTikTokの可能性を体現するものであり、今後のマーケティングの新たな指針となると確信しています。今後も私たちは、広告主・広告代理店の皆さまと共に、TikTokならではのクリエイティビティをさらに拡張し、ビジネスと社会にポジティブなインパクトをもたらしてまいります。
※1 TikTokと同様の視聴体験に加え、動画を楽しむ多様な方法を提供しているプラットフォーム。その多様な楽しみ方から幅広い年齢層に支持されており、購買力が高い層からの支持も注目されている。
※2 クリエイター、広告主、ブランドがTikTok 上でコラボレーションできるプラットフォーム。
TikTok for Business Japan
Global Business Solutions
General Manager
Arjun Sarwal 氏
TikTok Ad Awardsとは?
「TikTok Ad Awards」とは、TikTokのプラットフォーム上で実施されたキャンペーンの中から、広告主および広告代理店を対象に、特に優れた広告クリエイティブやビジネスインパクトを創出したキャンペーンを表彰するアワード。TikTokが世界各地で開催している広告アワード「TikTok Ad Awards」の一環で、日本で開かれるのは今回で2回目となる。本アワードには、以下5つの部門があり、各部門でエントリーされたキャンペーンは、審査員長である博報堂 執行役員・エグゼクティブクリエイティブディレクター/博報堂ケトル ファウンダーの嶋浩一郎氏をはじめとした11名の審査員によって厳正な審査が行われた。
Greatest Business Impact 部門
TikTok広告の活用により、売上、購買数、来店数、アプリインストールなどの具体的なビジネス成果を達成したキャンペーン。
Greatest Branding 部門
TikTokにおいてブランド広告を活用し、ブランド認知を拡大し、フォロワー獲得やリーチ最大化、ブランドイメージの向上を達成したキャンペーン。
Greatest Innovative 部門
TikTok広告の活用により、革新的なクリエイティブと戦略によって視聴者を魅了し、エンゲージメント獲得やビジネス成果を達成したキャンペーン。
Greatest TikTok CreatorCollaboration 部門
TikTokクリエイターとのコラボレーションを通じて、高いユーザーエンゲージメントを創出し、ビジネス成果に貢献したキャンペーン。
Greatest Performance 部門
TikTokにおいて運用型広告を最適化し、コンバージョンやROASを向上させ、ビジネス成果を最大化したキャンペーン。
審査員長コメント
2025年で2年目を迎えるTikTok広告でのクリエイティブのアイデアや技術を競う「TikTok Ad Awards Japan」。2024年からわずか1年しか経っていないのですが、応募作品に大きな進化が見られました。広告主とTikTokユーザーのより深い関係構築のために、多くのクリエイターが多様なアイデアを矢継ぎ早に投入してきた結果だと言えます。TikTokのコンテンツが、発信者側からの一方通行ではなく、ユーザーのリアクションを含めた共創コンテンツであることも、TikTokのコミュニケーション手法の進化を速めています。クリエイターがより深く、より解像度高くユーザーの心理をつかみ、行動をしなければ共創コンテンツはつくれません。まさに、今回はクリエイターとユーザーが共感し合う時代を感じさせる審査会でした。
博報堂
執行役員 エグゼクティブクリエイティブディレクター
博報堂ケトル ファウンダー
嶋浩一郎氏
グランプリ
Greatest Innovative 部門
I-ne「寝落ち配信」
広告会社:ワンメディア
キャンペーン概要・受賞理由
ナイトケアビューティーブランド「YOLU」は、新商品「ドリーミング バスタブレット」の話題化を目的に、アイドルグループ「超ときめき♡宣伝部」によるTikTok LIVE「#寝落ち配信」を実施。推しが寝落ちする演出や同時配信設計により、ファンの自発的な切り抜き・拡散を促進し、SNSトレンド入りを果たした。さらに、発売初週で楽天市場の入浴剤カテゴリ週間ランキング1位を獲得、2カ月で累計販売数100万個を突破するなど、大きな成果を収めた。
アイドルの寝落ちをテーマにした生配信という意外性のある企画で、ファンが熱量高く参加し、その様子が切り抜きによって拡散される仕組みを構築。商品特性と自然に結びついたストーリーで、話題化にとどまらず売上に直結させた点も評価された。
各部門賞の中で最も “Inspire creativity and bring joy.”を体現し、ビジネスとしてもインパクトを残しながら、TikTokの新たなコミュニケーションの在り方を感じさせるキャンペーンとして、グランプリに選ばれた。
審査員コメント
商品の特性を「アイドルが配信中に寝落ちしてしまう程」とわかりやすく表現しながら、LIVE配信ならではのハプニング性やUGCの広がりをかけあわせることで成功した作品だと思います。案件配信というお決まりのフォーマットを覆したこと、動画ではなくLIVE配信中に実施すること、ファンが切り抜きを拡散することまで計算したところなど、今の時代のTikTokらしさを活用しながらも新しいことに挑戦しています。ファンにとっても推しの寝顔を見ることができて、演技だとわかっても損しない設計になっていたことや、キャスティングもうまかったと思います。(電通 CXクリエイティブセンター デジタルプランナー 相羽くるみ氏)
より多くの視聴者がいたら誤解を与えかねない内容に対して、きちんとファンを第一に考えたコンサート後の夜限定のコミュニケーションが秀逸です。
寝顔を間近で体験できる、計算し尽くされた手法が、配信者・視聴者・クライアントの三者がwin-win-winになるグランプリにふさわしいアイデアであり、この先のクライアント各社の希望にもなりえるアイデアだと思います。(資生堂 グゼクティブオフィサー チーフクリエイティブオフィサー 杉友ジョージ壮氏)。
Greatest Business Impact 部門
江崎グリコ「セブンティーンチャイム」
広告会社:電通
キャンペーン概要・受賞理由
自動販売機専用アイス「セブンティーンアイス」は、高校生との接点強化を目的に、17歳と共にCMを制作する共創プロジェクト「セブンティーンチャイム」を展開。人気TikTokクリエイターや実際の高校生を起用し、リアルな発話を活かした映像づくりと商品露出を最小限に抑えた設計で共感を喚起した。
その結果、広告認知率は想定の244%を達成し、イベントに参加した高校生のNPSスコアは+86ポイントを記録。さらに、売上は1985年の発売以来最高を更新。台本に縛られずリアルな会話や表情を描く映像は、没入感を生み、ターゲット世代だけでなく幅広い層に共感を呼んだ。
審査員コメント
台本に縛られず “当事者たちのリアルな会話”を積み上げてドラマをつくっていく方法論が、まさにTikTok。アイスそのものではなく自販機のみをプレイスメントする勇気や、人気TikTokクリエイターを自然と登場させる起用方法など、ブランド側の度量と覚悟が素晴らしいと感じました。僕自身が17歳の頃にはすでに存在したブランドの、自販機設置数の拡大や過去最大売上という類を見ない実績を評価しました。TikTokの文脈に正しく乗り、数字とクリエイティブの両輪でインパクトを残した点は今後、多くのブランドの参考になると感じます。(ワンメディア 代表取締役CEO 動画プロデューサー 明石ガクト氏)
縦型構図の美しさと何気ない会話から生まれる、実はいつも寄り添ってくれていたアイスの自販機。商品を押し付けることなく、ふと思い出してしまうような日常を切り取った秀作です。(TikTokクリエイター/ MEW Creators 代表取締役 しんのすけ氏)
Greatest TikTok Creator Collaboration 部門
Netflix「YOU ARE BUGS お前たちは、虫けらだ」
広告会社:電通
キャンペーン概要・受賞理由
Netflixシリーズ『三体』は、複雑な世界観を持つ作品をライト層へ訴求することを目的に、劇中で地球侵略を目論む宇宙人「三体人」が複数のメディアやプラットフォームを同時ジャックするキャンペーンを展開。TikTokでは、作品の世界観と親和性が高く、ユーザーの知的好奇心をくすぐるニッチなテーマ領域に特化したクリエイターを起用した。再生数だけではなくコミュニティ性を重視したことで、コメント欄での議論や大喜利のような反応が活発化し、ユーザー主体の発話を通じて作品への理解と視聴意欲を高めることに成功した。扱いにくいテーマを逆手に取り、現実と虚構を交差させる表現は、TikTokにおけるコラボレーションの新しい可能性を示した企画となった。
審査員コメント
このカテゴリが一番年々進化とやり方の学びが多いカテゴリだと実感しました。人に伝えることがかなり難しい作品を“このカテゴリ”でしか起用できないTikTokならではの界隈のクリエイターを起用することで成功した点が評価につながりました。近年のトレンド感ある「都市伝説界隈」の時流にも乗っていて、見ていて嫌味なくすっと入ってくる解説などもこの作品の評価ポイント。お互いの魅力を出し合っている良いコラボレーション、共創ができていた作品です。
(博報堂 クリエイティブ局 アクティベーションディレクター 杉山芽衣氏)
クリエイターのフォーマットに沿って商品を紹介する作品が多いなか、クリエイターの特性そのものをハックした企画性が秀逸です。現実と虚構が溶け合う本企画は『三体』のテーマにも合致。従来ならNGとされがちなストーリーの核心にまで踏み込み解説する姿勢も、新しい広告のあり方と言えます。(リクルート マーケティング室 CD /部長 萩原幸也氏)
Greatest Branding 部門
大塚製薬「カロリーメイト それぞれの音色 吹奏楽13パート」
広告会社:博報堂
キャンペーン概要・受賞理由
「カロリーメイト」は卒業という節目に学生を応援するブランディング施策として、令和の卒業ソング『僕らまた』を起用したテレビCMと連動し、TikTokを主戦場に展開した。吹奏楽という特定のコミュニティに焦点を当て、13パートそれぞれの楽器を丁寧に描いたシリーズ。自然な会話や練習風景を切り取りながら、卒業という感情のモーメントを重ねることで、視聴体験を深いブランド体験へと昇華させた。
吹奏楽界隈を中心に縦型動画広告を配信し、コメント欄がコミュニティ化するほどの共感を創出。さらに楽譜配布と連動した「演奏してみた」UGCが拡散し、最終的には渋谷スクランブル交差点5面ビジョンで大合奏広告を実施するまでに発展。TikTok発の話題化を実現した。
審査員コメント
吹奏楽部界隈におけるエモさのパーソナライズがされていて、ターゲットの学生へ寄り添う姿勢が感じられました。コメント欄での盛り上がり創出や、楽譜配布によって企画に参加できる余白もあり、TikTokで押さえておきたい要素が詰まっていて、プロフェッショナルな姿勢を感じました。(SHIBUYA109エンタテイメント SHIBUYA109 lab.所長 長田麻衣氏)
運動部に着目されがちな中高生の部活動で、吹奏楽部に着眼した視点が素晴らしいです。「自分たちを応援してくれるブランド」と思ってもらえるクリエイティブに仕上がっています。特筆すべきは、楽譜の総DL数が15万9741に達したという事実。オリジナル楽曲の楽譜をDLして、さらに演奏するという行為は、とてつもなく強いブランド体験と言えます。このリアル体験の価値まで生み出しているところが素晴らしいです。(宣伝会議 メディア・デジタルコンテンツ本部 取締役 兼 月刊『宣伝会議』編集長 谷口優氏)
Greatest Performance 部門
メルカリ「メルカリ×GenZプロジェクト」
広告会社:Hakuhodo DY ONE
キャンペーン概要・受賞理由
12周年を迎えたメルカリは、事業成長の鍵を握るZ世代の新規ユーザー獲得を最重要KPIに据え、「メルカリ×GenZプロジェクト」を始動した。TikTokを主戦場に、企業色を抑えたエンタメ性重視の動画を量産しながら高速でPDCAを回し、勝ちクリエイティブを定期的に創出。その結果、Z世代への効果的な認知獲得とポジティブなイメージの醸成に成功し、CPAも前四半期比75%まで改善した。4つのコンセプト設計で多様性を確保し、界隈ごとに異なるフォーマットを展開することで、自然で身近な利用シーンを提示。TikTokのクリエイターエコシステム「TikTok One」と自社制作を組み合わせ、量とスピードを両立させる仕組みを構築した。
審査員コメント
ターゲット世代の調査・分析を制作・配信に直結させる。表現を磨くために“デスクリサーチ”に閉じず、Z世代を集めた「GenZ座談会」まで開催し、生の声を集めてまた企画・制作に活かす。広告運用の基本を徹底することで、ここまでの結果を出せることを実証してみせています。これからの運用型広告の教科書になり得るお仕事だと思いました。(電通 執行役員 エグゼクティブ・クリエイティブ・ディレクター 眞鍋亮平氏)
この部門では、短期間で成果を最大化するためにどのような施策を行ったかに注目しました。運用型広告は「クリエイティブの多様性と量を担保しながら、いかにスピーディーに当たり傾向を掴むか」が勝負の分かれ目です。本プロジェクトは、その理想形を示すものでした。4つのコンセプト設計で多様性を確保し、さらに「TikTok One」と自社制作をうまく組み合わせた設計で量とスピードを両立していました。加えて、アカウント構造の検証やアドセットの切り分けなど、運用面でも改善のための徹底した取り組みがなされており、メディア特性を理解した高度な運用力が成果を支えていたことも印象的です。結果として数値的な成果も明確に伴い、「戦略・実行・改善」のすべてを高い精度で回した点が、本部門にふさわしい受賞だと感じました。(サイバーエージェント クリエイティブ プランナー 下森実結氏)

お問い合わせ

TikTok for Business Japan
https://ads.tiktok.com/business/ja(TikTok for Business)
https://tiktok-ad-awards.jp/(受賞作品はこちら)




