ライオンさえ苦しむ日本の酷暑 欧州より長い猛暑に専門家も警鐘 ではどう生き残る? 逃げる・着る・飲む「酷暑対策」

多摩動物公園(東京・日野)で、飼育していたライオン3頭が相次いで死んだ。

同園では7月中旬以降、複数のライオンに食欲不振や倦怠感などの異常が発生。7月28日、31日、8月2日にメス3頭が死亡した。病理解剖では3頭とも脱水や多臓器不全が確認されている。死因は調査中だが、同園は「暑熱による影響があったものと考え」暑さ対策を強化している。

ライオンといえば、暑いアフリカのサバンナにも生息する「百獣の王」。そのライオンにまで暑熱の影響が疑われる異変が相次いだ日本の夏は、いったいどうなっているのか。

実は日本の暑さは、単純な最高気温だけでは測れない。高い湿度に加え、猛暑が長期間続くことも特徴だ。そして対策も、もはや「気合で耐える」段階ではない。日陰へ逃げる、日差しを遮る、体を冷やす、水分と塩分を補う――。企業各社も、こうした行動を支える商品やサービスを展開している。

写真 砂漠

サバンナより厳しい? 日本を苦しめる「高温+湿度+長期化」

多摩動物公園では、急激な猛暑による体調不良を疑い、送風や散水、補液などを実施した。死亡した3頭には脱水や多臓器不全が認められている。

人間にとっても、日本の夏は厄介だ。三重大学大学院の立花義裕教授は、欧州の熱波と比べ、「ヨーロッパの猛暑は、夏のある瞬間だけ暑い。一方、日本の猛暑は長い」と説明する。研究グループによると、日本の夏は1982年から2023年までの42年間で約3週間長くなったという。

背景には、地球温暖化による偏西風の変化がある。北極と赤道側の気温差が縮まることで偏西風が弱まり、蛇行しやすくなる。立花教授はこれを「緩んだパンツのゴム」に例える。

さらに日本近海の海面水温が高いため、熱と大量の水蒸気が供給される。日本の夏は「暑い」だけではない。「蒸し暑く、しかも長い」。乾燥したサバンナとは異なる厳しさがある。

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