まさに「欧米かっ!」 日本企業の社名から漢字が消えていく ランドクロス、ニデック、カナデビア、artience…老舗企業はなぜ“横文字化”するのか

「欧米か!」――。思わず、そんな懐かしいツッコミを入れたくなるほど、日本企業の社名から漢字が消えつつある。

近年、長年親しまれてきた社名を大胆に変更する企業が相次いでいる。中でも目立つのが、漢字を中心とした従来の社名や、祖業を想起させる名称を外し、カタカナやアルファベットのブランド名、造語へと切り替えるケースだ。

日立建機は2027年4月1日、社名を「ランドクロス株式会社」に変更し、コーポレートブランドも「LANDCROS(ランドクロス)」に切り替える。「日立建機」と「HITACHI」の名称を外し、国内外のブランドをLANDCROSに統一する。

同様の動きはほかにもある。日本電産は「ニデック」へ、東洋インキSCホールディングスは「artience(アーティエンス)」へ、日立造船は「カナデビア」へと、それぞれ社名を変更した。

長年使ってきた名前を捨てれば、それまで築いてきた認知を失うリスクも伴う。それでもなぜ、企業は漢字や祖業を冠した社名から離れるのか。各社の事例を振り返ると、単なる「看板の掛け替え」ではない、事業領域の拡大やグローバル展開、ブランド統一といった経営戦略が見えてくる。

日立建機の新たなコーポレートブランド「LANDCROS」

日立建機の新たなコーポレートブランド「LANDCROS」

「日立」も「建機」も消える「LANDCROS」

直近で大きな社名変更を控えているのが日立建機だ。

同社は2027年4月1日に「ランドクロス」に社名を変更する。新たなコーポレートブランド「LANDCROS」に国内外のブランドを統一し、約75年にわたって培ってきた信頼と技術を引き継ぎつつ、「日立建機」と、世界の建設現場で浸透してきた「HITACHI」の名称から離れる。

背景のひとつにあるのが、日立製作所との資本関係の変化だ。2022年8月、日立製作所による保有株式の一部売却に伴い、日立建機は連結子会社から持分法適用会社へ移行。2025年11月の追加売却で持分法適用会社からも外れ、独立性を高めてきた。

同時に、「建機」という言葉だけでは、今後の事業を十分に表しにくくなっている。同社は建設機械の製造・販売にとどまらず、他社との協業を通じたソリューション事業の拡大を進めている。新ブランド「LANDCROS」にも、顧客やパートナーとの共創によって新たな価値を生み出す企業像を込めた。2026年3月期には海外売上収益比率が84%に達しており、世界共通のブランドを前面に出す意味も大きくなっている。

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