タイアップ広告「炎上」に対策 厚労省がガイドライン策定 

厚生労働省は、映画などとのタイアップ広告について、企画・作成時の手順や注意点をまとめたガイドラインをまとめた。厚労省のタイアップ広告を巡っては、2026年8月、映画とタイアップして発出したポスターがSNSなどで批判され、掲示を中止する事態になっていた。

写真 渋谷スクランブルの大型ビジョン

Unsplash/Jezael Melgoza

厚生労働省のタイアップでは、俳優の川口春奈が主演する映画「ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記」と連携。がん患者支援制度などをまとめたパンフレットの周知を図ろうと病院などにポスターを配布したが、がんを患った女性が亡くなる内容だったため、「患者が見たらどう思うか」「配慮に欠ける」といった批判が相次いだ。病院側の判断でポスターを掲示しなかったケースもあったという。

写真 ポスター

厚労省と映画がタイアップし、その後中止されたポスター

これまではタイアップをする際に必要な手順を踏んでいたものの、それを明文化したものはなかったため、ガイドラインとして文章にまとめた。タイアップ広告についてのガイドラインは、同省では初めてという。

ガイドラインでは、まず内容の精査手順をまとめた。タイアップの提案を受けた場合、まず窓口となる広報室が政策との関連性や内容の健全性、そして、出演者らに犯罪歴など社会的リスクがないかを確認する。

続いて、広報室から受けた担当課は、映画であれば試写を見たり、台本を読んだり、ストーリーを確認したりして内容を把握し、その上で当事者や関係者に意見を求める。今回炎上したケースの場合を例にすると、がんサバイバーや検討会のメンバー、医療機関や医療従事者に意見を聞くことになるという。最終的には担当部局長が確認し、タイアップを決めることになる。

中央省庁のタイアップ中止は厚労省だけではない。法務省は2026年8月、更生保護の取り組みを知ってもらおうとNetflixの番組「ラヴ上等 シーズン2」とタイアップしたが、出演者が番組内で「人に火を付けた」などと発言し、批判が殺到。法務省はタイアップ継続は困難と判断し、取りやめたことがある。こうしたことから、他の省庁から厚労省にガイドラインについての問い合わせが寄せられており、厚労省も内容や作成手順などについて情報を共有しているという。

写真 ポスター

法務省と番組がタイアップし、中止となったポスター

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