産業能率大学 総合研究所は10月7日、HR総研と共同で生成AIと人材育成に関する調査の結果を発表した。日本企業・組織で人事施策または人材育成に関わる320社の人事担当者を対象としたもので、生成AIの業務利用状況や人材育成への影響認識、育成施策の対応状況などが明らかになった。
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生成AI活用を前提とした人材育成改革「実行できている」は全カテゴリで2割未満
生成AIの普及が人材育成にどの程度影響すると考えているかを尋ねたところ、40.3%が「大きく影響すると考えている」、38.8%が「やや影響すると考えている」と回答した。生成AIの普及を前提とした人材育成について見直す必要性の有無を「能力・スキル」「育成方針・体系」「育成内容・方法」「マネジメントのあり方」「人材育成に関する制度・運用」という5つのカテゴリで調査したところ、すべてのカテゴリで「見直し・対応の必要性を感じる」と回答した割合が半数を超えた。
一方で、同じ項目について実際に見直し・対応を行っているか、現在の状況についての質問では、「実施している」と回答した割合はいずれのテーマも2割に満たない結果となった。
「生成AI活用に対する会社の方向性が不透明」およそ5割が回答
人材育成の見直し・対応が進みにくい理由で最も多かった回答は「全社として生成AI活用の方向性が明確ではない」で48.3%が回答。「生成AIの活用によって、仕事や役割がどのように変わるか整理できていない」が46.9%と続き、いずれも半数近い人事担当者が回答した。
また、生成AIの普及を踏まえ、新人・若手社員に対する職場での育成における懸念を尋ねたところ、「本人がどこまで自分で考えたのかを確認しにくい」が最も多く76.2%。次いで、「生成AIをどのように活用させるかについて、上司・先輩によって指導にばらつきが出やすい」が69.5%、「生成AIを用いた成果物の内容や妥当性を見極めにくい」が68.1%、「新人・若手と上司・先輩の間で、生成AI活用の知識やスキルに差が生じやすい」が65.8%といずれも6割近くが回答した。本人の思考過程や成果物の確認だけでなく、上司・先輩による指導のばらつきや知識・スキルのギャップなど、アウトプット以外の点でも課題が見える結果となっている。
人事担当者自身の生成AI活用 半数近くが「ほぼ毎日」
人事担当者が自身の業務で生成AIを活用する頻度を調査したところ、「ほとんど毎日利用している」が46.6%、「週に数回利用している」では31.3%と、8割近くが週に数回以上生成AIを利用していることがわかった。一方で、現場での生成AI活用状況を人事部門がどの程度把握できているかを尋ねたところ、「十分に把握できている」「ある程度把握できている」の合計は29.1%にとどまった。





