「広告界の未来を構想する」をテーマにしたイベント「AdverTimes DAYS(アドタイ・デイズ)2014」(主催・宣伝会議)が4月15日と16日、東京国際フォーラム(東京・千代田区)で開かれ、2日間で9,802人が来場した。
本欄では、広告主、広告業、メディア、クリエイターなどの垣根を超えて広告界の未来を本音で語りつくした2日間のセミナーの一部を紹介します。
本欄では、広告主、広告業、メディア、クリエイターなどの垣根を超えて広告界の未来を本音で語りつくした2日間のセミナーの一部を紹介します。
【A1】4月15日(火) 9:30〜10:30
マーケティングにイノベーションを起こす!
<パネラー>
- Peach Aviation 代表取締役CEO 井上 慎一 氏
- HUGE 代表取締役CEO 新川 義弘 氏
<モデレーター>
- 月刊『宣伝会議』谷口 優
新しい需要の創出にこだわる
——成熟した市場環境の中で、社会に対して新たな価値を創造し、イノベーションを起こし続けている2社さんですが、まずはそれぞれの業態における独自性をどんなところにつくっていらっしゃるのか、伺えますか。新川:
私は飲食産業は、フランチャイズの時代から個店の時代へと移り変わると思っています。だからこそ、当社では同じブランドで展開する店舗であっても、出店する街にあうようデザインし直し、ユニフォームやメニューも変えています。
仮に100個のメニューがあるとするとその3〜4割はその店舗にしかないオリジナルを作る。それに加え、店ごとに一本筋を通して、2500円均一価格で値段を気にせずワインを楽しめるとか、300円・500円均一でタパスを楽しめるとか、現代のカジュアル思考に対応した横串が入る店舗運営を実現しています。
当社の強みは、なんといっても「フルオリジナル」であること。例えば、代官山の「Hacienda del cielo(アシエンダ デル シエロ)」始め、メキシコ料理の店舗も展開していますが、事業立ち上げのきっかけは、当時「食べログ」でイタリアンレストランを検索すると、東京だけで2000軒以上ヒットするのに対し、メキシカンは150〜160軒程度だったこと。
通常であれば、その結果を見て「需要がないのだ」と判断しますよね。しかし、NYに目を向けるとメキシカンが約1400店舗あるのに対してイタリアンはその半分程度。つまりは、日本では浸透していないメキシカンですが、アメリカでは「普段メシ」として定着しているということです。