広告界最大級のイベント「全日本広告連盟大会」が今年5月、名古屋市で開かれ、62回の歴史で過去最大の1600人が来場しました。主催は広告界の業界団体である公益社団法人全日本広告連盟(全広連)です。この企画は、全広連と宣伝会議とのコラボレーションの一環で、名古屋大会のレポートや地域ごとの取り組みを紹介します。
「ものづくり」の地 多彩なプログラムで披露

全広連加盟の37協会を表す37人で特別編成されたオーケストラと名古屋少年少女合唱団が式典を盛り上げた(名古屋市熱田区の名古屋国際会議場)
「第62回全日本広告連盟名古屋大会」が5月14日から16日まで、名古屋市を中心に愛知県内で開かれた。公益社団法人全日本広告連盟(全広連)と開催地の広告協会による主催で毎年開催される、広告界最大級のイベント。
全広連に加盟する東京、大阪など全国37の地域広告協会の会員である広告会社や新聞社、放送局の幹部ら約1300人のほか、講演聴講のみの一般参加者約300人を合わせ、過去最高となる約1600人が来場した。
自動車産業をはじめ同県が誇る製造業のほか、戦国武将を多数輩出した同地の歴史遺産を体感できるプログラムを揃えた。
名古屋市熱田区の名古屋国際会議場で開かれた14日の大会式典では、「トヨタのものづくりとものがたり」と題し、トヨタ自動車の張富士夫名誉会長による記念講演が行われた。
「ジャスト・イン・タイム」や「自働(じどう)化」に代表されるトヨタ生産方式が生まれた経緯について、張氏が仕えた大野耐一・元副社長の思い出話とともに披露された。
また、1980年代に初の海外生産拠点を米ケンタッキー州に置いた際に、いかにして事業を軌道に乗せたかについて、経験談を紹介した。地元住民の積極採用や市長との定期ミーティングなど、地元に溶け込むための様々な取り組みのほか、社員教育や表彰制度など「育てる文化」を浸透させることで従業員の心をつかんだという(詳細は後日掲載)。