はあちゅうに聞いてみた「電通からITベンチャーに転職して、一番ビックリしたことはなんですか?」

【前回のコラム】「小田桐昭賞受賞・村田俊平に聞いてみた「若手CMプランナーが“今”東京から九州に行ったワケ」」はこちら

気鋭のクリエイターやメディア業界の人たちは、今とこれからの広告やメディアについてどう考えているの? ACCならではの視点で、これからの広告のカタチについてお聞きしていくシリーズ企画「ACCプレミアムトーク」。今回は、現在、ネットからマスまで、メディア業界を縦横無尽に活躍しているブロガー・作家のはあちゅうに、かつて自分が所属していた広告業界についてのお話を伺いました。

(聞き手・文:博報堂ケトル 原利彦)——はあちゅうさんは、2009年に電通に入社後、2011年にはトレンダーズ、つまりベンチャー企業に転職されましたよね。

そもそも電通って、入ること自体がムチャクチャ難しいのに、なぜそんな大企業を捨てて、上場前のITベンチャーにさくっと転職されたんですか?

はあちゅう氏

はあちゅう:

当時私は、いくつかの部署を経験した後、

電通

のコピーライター職の若手として働いていたんです。コピーライターの仕事自体には特に不満はなくて、先輩や同期に混じって毎日コピーを書いていたわけなんですけど、コピーライターとしての自分には強みという強みがないことに漠然とした不安を感じていたんですよね。

数多くいる若手コピーライターの中から抜けきれない迷いのようなものだと思います。もちろん、コピーライターとして当たり前のスキルを磨くことは重要なんですが、人と同じことだけをやっていても中途半端なままだな、と思って。それから、コピーライターという職業自体、コピーを考えるだけが仕事ではなく、他のクリエイティブや、時には経営コンサルのようなことをやるんだ、とを先輩方を見ていて感じ、何か自分のエッジとなる特殊技能を身につけたいと思いました。そういう思いを抱えていた時に、たまたまトレンダーズの社長だった起業家の経沢(香保子)さんからスカウトしていただき、「上場前のIT企業での現場経験はきっと自分の強みになるはず」と思いました。

もしも、転職した会社が失敗で、転職活動をすることになっても、そこで得た経験は全て自分にとって強みになる。それなら、また転職することになっても、自分の価値は上がっているから、困ることはないと思い、トレンダーズに転職を決めたんです。

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