【前回コラム】「日本の広告主と広告代理店がこれから直面していく「イノベーションのジレンマ」とは?」はこちら
広告に触れる順番で「効果」が倍以上に変わる
では、ワールドマーケティングサミットの議論を元に、日本の広告主と広告代理店が置かれている状況は典型的なイノベーションのジレンマの構造になっているのではないかという話をご紹介しました。
2016年最初のコラムでは、そのイノベーションのジレンマにはまらないために、どういう手段をとりうるのかという点を考えてみたいと思います。個人的にここでカギとなってくると考えているのが、いわゆる「効果測定」のやり方です。
昨年12月に私がモデレーターをさせていただいたad:tech tokyoのパネルディスカッションに、そのヒントとなる議論があったので、ここで紹介したいと思います。
このセッションのテーマは「
」というもの。個人的にも、日本でのデジタル活用における最大の課題は効果測定であると考えているため、フラットにその問題を議論するために、マスとデジタルの両方を理解している4名のパネリストの方々に登壇して頂きました。
まず、電通の西田さんから共有されたのが、施策の順番による違いの話。最近ではシングルソースパネルや統合アトリビューションの活用により、テレビCMとデジタルのバナーにそれぞれどれぐらい予算を投下するのが最適かという分析をする企業は増えてきていますが、それをさらに進めると、実は視聴者が情報に触れる順番によって成果が大きく異なるケースがあることが分かってきたそうです。

