量的分析と質的分析を使い分ける
JTBのデータドリブン戦略まず基調講演としてJTBの福田晃仁氏が登壇した。JTBは2018年に社内の組織を横串でつなぐデータサイエンスセントラルを立ち上げ、データドリブンマーケティングの実現を目指してきた。
福田氏はデータ分析において、量的分析と質的分析で使い分け、異なるアウトプットを得ていることを解説。さらに旅行という商材においては質的データの活用が欠かせないとして事例を紹介した。その事例とは、働く女性の出張中の行動に訴求した「出張女子」向けの獲得/ CRM施策。出張時の女性心理に着目したことで統計解析だけでは導き出せないプランとなり、コンバージョン率145%を実現した。
このように旅行産業においてデータドリブンマーケティングを実践するため、店舗や自社サイト、JTBグループの持つデータやエンドユーザーの各種行動ログを統合して活用することで、よりリッチなデータで顧客のコンテクストを探ろうとしているという。現在は、所有するIDごとにメールを開封しやすい時間をAIで最適化し、配信時間のコントロールを検討していると話した。
導入から実行まで一気通貫でAIを利用した分析を提供
第2部では、富士通の西本伸一氏が「重要性は理解していても、実際にデータドリブンマーケティングの実践のための投資をする、最初の一歩を踏み出すのは難しい」と指摘した。そこで富士通では、何から始めてよいのか分からないという企業もサポートできる体制を構築。
具体的にはマーケティングとICTを一体的に支援するデジタルマーケティングの新体系CX360やインターネット広告配信の最適化を実現する「AD Drive運用型マーケティングサービス」を提案。広告運用についての自社の事例として、見込み客のスコアリングに、AIを活用し、「3カ月の運用で従来のインターネット広告の約2.5倍の見込み客情報を獲得した」と実績を報告した。
最後に西本氏は「データドリブンマーケティングの注目度が高まるなか、すでにJTBやオプテージのように先行し実績を残している企業もある。当社は導入から実行まで一気通貫でサポートする体制を持っている。広告の最適化など、わかりやすいテーマでの提案も可能なので、最初の一歩で悩む企業の方の相談にも乗っていきたい」と話した。
その後の第3部ではオプテージの梅本潤氏が、同社のコンシューマー事業「eo(イオ)」において、CX向上を掲げ、富士通とともにデータ基盤を構築し、チャネル横断で顧客とのコミュニケーションに活用している事例を紹介。そのポイントを、データ基盤の構築が優先ではなく「CX向上」という目的が明確にあったこと、さらにその過程でアジャイル的に実装と試行・効果検証をしながら構築を進めたことだと解説した。
お問い合わせ
富士通株式会社
流通ビジネス本部 高野、畠山
TEL:03-6252-2316
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